一言にオフィス移転といっても、会社によって様々な目的や理由があります。
ただ綺麗なビルに移転すればいいわけではありません。移転によって何を改善したいのか。どんな効果を期待しているのかを洗い出して、それらの項目をもとに物件の選定基準を決めていかなければなりません。以下のようなチェックポイントを踏まえて満足のいくオフィス移転を実現しましょう。
駅からの距離、乗り入れている路線、街全体のイメージ、スタッフの通勤、クライアントとの位置関係などを考慮して選びましょう。
中長期的にどの程度の採用を考えているか。オフィスの使い方(スタッフ一人当たりの必要スペース、会議室の数・広さ)などを考慮します。
どのようなCIを打ち出したいのか。来客者層とのマッチングなど企業のイメージに沿った賃貸オフィスを探しましょう。
床仕上げ(OAフロア、タイルカーペットなど)
空調設備(セントラル、個別、課金方法)
セキュリティ(メインエントランス、貸室)
共有部(トイレ、給湯室、喫煙スペースの有無、喫煙スペースの確保の必要性)
インフラ(電話回線、電気容量、光ファイバー)
ビルの利用制限(エントランス開閉時間、閉館時の入退室方法、全館休館日の有無)
駐車場(車通勤者について、来客者の車利用頻度)
耐震基準(1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物かどうか)
現オフィスの解約時期、採用計画、プロジェクトの始期等事業計画、決算月などを考慮します。
ランニングコスト
イニシャルコスト(敷金、前家賃、引越し代、什器購入費用、内装費)
賃貸オフィス物件はいいものから埋まってしまいます。迅速に確実な情報を提供してくれる業者を運びましょう。
競合他社が入居している場合もあります。テナント板はさっと目を通しておきましょう。
共益費で行われる清掃の範囲・頻度はビルによって異なります。空調がセントラルの場合はコアタイムと時間外空調費についても確認をとりましょう。また、物件によってはこれ以外に特別な費用がかかる場合もあります。事前に不動産業者に確認をとりましょう。間取り坪数が適正でも、面積効率が悪い場合もあります。柱の数と位置、貸室の形などで面積効率は変わってきます。また、トイレやエントランスの位置で動線をどのように確保するかでも面積効率は変わってきます。前述した要素で坪数が適正でも希望のレイアウトを組めない可能性は大いにあります。不動産業者や内装業者と相談してレイアウトイメージを固めておきましょう。
現在のオフィスの近場で移転する場合は問題無いかと思いますが、土地勘の無い場所に移転する場合には、必ず周辺環境を確認しておいたほうが良いでしょう。例)ランチの環境、銀行やコンビニなど利用頻度の高い施設への距離、ビルから最寄り駅までの通勤路(悪い例:性風俗店が通り沿いにある。高速道路や線路に面していて騒音が酷い。良い例:近くに公園がある。etc.)
サーバールームを設置したり、印刷機械などの重い機器を搬入する場合には、床の耐荷重について確認をとりましょう。
受動喫煙の防止により、喫煙者にとっては肩身の狭い状況になっているかと思います。貸室内もしくは貸しビルの近所に喫煙できるスペースがあるかの確認をとっておきましょう。