HOME > officee magazine > ワークスタイル > 【ジーニー】「仕事に専念できる環境を」社員の声をふんだんに取り入れたオフィスづくり
大きな窓から外を眺めれば、東京タワーや新宿の街並みを一望できる──そんな思わず自慢したくなるような場所にオフィスを構える、株式会社ジーニー。先日、東証マザーズへの新規上場が承認され、話題を呼んでいます。そんな同社は、移転先を全社投票によって決めるなど、社員の声を尊重してオフィスづくりを行い、「仕事に専念できる環境」を大切にしているそうです。
そこで今回、経営企画室で人事を務める高橋菜穂子さん(写真左)、田村紗耶さん(写真右)に、オフィス設計のこだわりポイントや、働きやすい環境をつくる上で大切にしていることを伺いました。(公開日:2017/12/05)
高橋:大崎、恵比寿、新宿で候補を絞り、全社投票をして一番票が多かった物件に決めようということになったんですね。希望者が物件の下見に行き、その情報をもとに全体会でプレゼンを行ったりして投票をした結果、新宿のこの物件がダントツで人気だったんです。
理由としては「ビルが綺麗」「空調がいい」「営業がしやすい立地」などいくつかあります。特に空調に関しては、前のオフィスで使いづらさを感じているメンバーが多かったみたいで。今考えると当たり前の条件なのかもしれませんが、そういった背景があったこともあり、最新の空調設備があるこの物件はとても好評でした。
田村:まず、会議室ですね。全部で9つあるんですが、それぞれ内装のテーマが異なるんです。これも社員からの声を元にしています。「女性がおしゃべりしやすい空間にしてほしい」「宇宙っぽいデザインにしてほしい」など、色んな意見を吸い上げた結果です。照明やイス、テーブルなど、1つ1つこだわりつつ、同時にコスト意識も大切に選んでいます。
高橋:そうなんです。「ここで10億円を生み出す商談を行うんだ」といった想いを込めて、社内では「10億円会議室」と呼ばれています。ここでは採用面接も行うのですが、代表の工藤は「ブラインドをバッと開けて、新宿の街を見ながら “採用!” ってやったらカッコイイよね!」なんて言っています(笑)。実際、夜になると新宿の夜景が見下ろせて、さらには東京タワーも見えるので、社員にとっても内定者にとっても、夢が詰まった会議室ですね。
高橋:あと、前のオフィスは黒、白、青といった男性感溢れる内装で、少し圧迫感がある空間だったんです。そこで新オフィスでは「明るい雰囲気にしたい」「癒やしのある空間にしたい」といった声が非常に多くありまして、観葉植物を置いたり、スペースを広く使うなどして工夫をしました。
田村:他には、ラウンジに冷蔵庫があるのですが、「大容量のものがいい」という声があがったので、一番大きいサイズを入れました。代表の工藤は「こんなに大きくなくてもいいのでは?」と言っていたのですが、それでも押し切って導入しましたね(笑)。
高橋:一番こだわったのはラウンジですね。前のオフィスのときは、「会議室を予約するほどではないけど、軽く打ち合わせをしたい」と思ったときに、使えるスペースがなかったんです。そこで新オフィスではラウンジを用意し、ちょっとした打ち合わせの際に活用しています。また、自席以外で仕事をしたいときや、コーヒーを飲みながら休憩したいときなど、さまざまな場面で人が行き交う場所になりました。
田村:弊社は社内行事が多いのですが、新オフィスになってからはイベントをラウンジでやるようになりましたね。社内イベントや社外の方をお呼びするセミナーなどをラウンジスペースで開催するようになり、わざわざイベントのために外の施設を利用する必要がなくなったんです。
そして、ラウンジでイベントをするようになったことをキッカケに、オフィスを飾るようになりました。
高橋:新オフィスではメンバー同士のコミュニケーションが促進されるよう、高い仕切りになるものをなくし、ワンフロアで社内全体を見渡せるようにしています。
また、執務スペースの壁にホワイトボードを多用したのもこだわりですね。ラウンジだけでなく、執務スペース内でもちょっとした打ち合わせができるように、という目的です。立ち話をしながらホワイトボードにメモをするなど、打ち合わせのハードルが低くなったのは非常によかったなと思います。
田村:仮眠スペースと集中部屋です。仮眠スペースは女性専用のも別にあり、社員は頻繁に利用していますね。また、集中部屋はインターネットカフェのようなパーソナル空間になっていて、「誰にも邪魔されずに集中したい」というときに重宝しています。
田村:比較的多くの社員が利用していて、利用率は約56%にもなります。私もこの制度をキッカケに引っ越しました(笑)。会社の最寄り駅から3駅圏内が家賃補助の対象なのですが、非常にメリットを感じています。
まず、通勤のストレスが解消されたのは大きいです。また、通勤時間が短くなった分、プライベートの時間を前以上に確保できるようになりました。
そして、他の社員が近所に住んでいるというケースが増えたことで、異なる部署のメンバー間で自然と交流が生まれているんです。休みの日に、近所のメンバーで集まって飲みにいったりすることもあるんですよ。
高橋:書籍補助や開発ツール導入補助、資格取得補助があったりと、社員が仕事に集中できるための配慮を大切にしています。こういった福利厚生は最近できたものではなく、創業間もない頃からあったんです。社員が仕事のことで余計な気を遣わず、仕事に専念できるような環境をつくることは、ジーニーの文化としてこれからも大切にしていきたいです。
高橋:ジーニーには、熱意や意欲のある、「仕事をしたい欲」が強いメンバーが多いんですね。みんな芯があって、アツくて。だからこそ、オフィスというのは「仕事モードになれる場所」だなと思っています。
田村:「20時以降はお酒を飲んでいい」というルールがあるのですが、ビールを飲みながら議論をするといった光景も多いんです。自席で業務をするだけでなく、そうやって議論をしたり息抜きをするときにも、この空間をフル活用しているなと感じます。オフィスは、どんなときでも私たちにとっての「拠点」なのだなと思いますね。
高橋:組織が大きくなっていっても、ジーニーはベンチャーマインドを持ち続けることを大切にしていきたいと考えています。例えば、採用においてもスキルだけではなくマインドも重視していて、ジーニーの文化に共感してくれた人が集まった組織でありたいなと。
そして、そういったメンバーが働きやすいと感じられるようなオフィスや働き方を、これからも実現していきたいなと考えています。
(photo:服部健太郎/text:永田優介)
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