HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 100坪〜300坪 > 【アイデンティティー】「オフィスは、私たちらしく成長していくために必要な場所」人と人とのつながりを生み出し、理想の会社像を叶える空間へ
さまざまな属性のITエンジニア・クリエイターを支援する、株式会社アイデンティティー。エージェント事業や求人広告媒体・オウンドメディアの運営、エデュケーションサービスまで、その切り口は多岐にわたります。
同社は、2019年夏にオフィスを拡張移転。取締役CFOの歌代啓太さんは、「大変だったけど満足のいくオフィスになった」と話します。
オフィスづくりで目指したのは、「人と人とのつながりが深まる、働きやすい空間」。どんな点にこだわったのか、詳しくお話を伺いました。(記事公開日:2019/12/25)
会社の規模拡大に伴い、オフィスが手狭になったので移転しました。以前は渋谷にある約80坪のオフィスでしたが、50〜60名の社員が働けるように、今回は約100坪ある新宿御苑前駅すぐの物件を選んでいます。
実は当初、渋谷や恵比寿あたりで物件を探していました。というのも、弊社はIT系企業を支援する人材サービスを展開しているのですが、対象となる企業が渋谷周辺に多いので、営業活動がしやすいんです。
あとは、渋谷にアクセスしやすい場所で社員たちが居を構えていて、遠方への移転となると通勤の負担が大きくなってしまうので‥‥。
なかなか理想の物件に巡り会えず、少しエリアを広げて探していたところ、今のオフィスに出会いました。この物件は、野村不動産さんが展開している「PMO」というシリーズで、高級感のある洗練されたデザインと、高い機能性が特徴。さらに、駅直結という好立地で、セキュリティーは万全、広さや賃料といった条件も希望にぴったり合致していたんです。
総合的に考えても「これ以上の物件にはなかなか出会えないだろう」と思い、私と代表の今野とで話し合って、入居を決めました。
渋谷からは少し離れましたが、駅直結というアクセスの良さが幸いして、通勤や移動の負担は以前とあまり変わりません。前のオフィスは道玄坂道を上りきったあたりに位置していたので、駅からは少し遠かったんですよね。
内装も、基本的には代表の今野と私が決めました。日頃から社員の希望も聞くようにしていましたが、アンケートを実施するといった特別な機会は設けていません。多くの要望が集まると収集がつかなくなりますし、スケジュールに余裕があるわけでもなかったので。とはいえ、オフィスづくりにあたっては社員の働きやすさをとことん考えました。
今回の新オフィスでは、自席以外にもさまざまな種類の席をつくりました。例えば、窓際の明るいスペースにはカフェテリアを設置。ランチを食べたり休憩するのはもちろん、ちょっとした打ち合わせもできるようになっています。会議室よりもオープンな会話がしやすくなったと感じますね。
また、そのすぐ横には足を伸ばして座れるソファを完備。窓際にはカウンター席もあります。 僕自身も、このエリアはよく利用しているんですよ。同じ席、同じ景色では気が滅入るというか、集中できなくなることがあって‥‥。そんなときは、作業場所を変えるだけで気分転換になります。疲れたときは窓の外に目をやり、行き交う車や人を眺めるとリフレッシュできます(笑)。
執務室から少し離れたところにあるのが、集中ルーム。ネットカフェの個室ブースのようなつくりで、周囲の音を気にせず作業できるんです。職種を問わず多くのメンバーが使っていて、予約がとれないくらい人気ですよ。
ほかにも、マッサージチェアを設置したリラックスルームが欲しいなと考えていたのですが、今回は面積の関係で断念しました。次回移転する際は、ぜひ実現したいですね。
そうですね。前回はマンションの一室からの移転でしたが、今回ははじめて大規模な引っ越しだったので、ノウハウがなく苦労しました。ビルオーナーの野村不動産さんやデザイン会社の担当者さんと何度も調整をしたり、壁紙やホワイトボードの材質まで一つひとつ決めていったり。予算が決まっているなかでどうやって自分たちの理想のオフィス像に近づけるのか、検討に検討を重ねてきました。
それから、スケジュール管理も非常に大変でしたね。新築ビルに入居するということで、各フロアの企業さんが一斉に引っ越してくるため、搬入のタイミングも明確に決まっていたんです。また、以前のオフィスは居抜きとして次のテナントさんにお譲りすることになっていたので、何を持ち出し、何を残すかを早い段階で決める必要がありました。振り返ると、常に時間に追われていた気がします(笑)。
社員同士のコミュニケーションを活性化させる制度は、いくつか設けています。例えば、普段はなかなか話さない他部署のメンバーとランチをする「みんなdeランチ」。オフィス移転でバタバタしていたため最近は行っていませんでしたが、社員から「早く復活させてほしい」と要望が挙がっているので、近日中に再開する予定です。
また、社員旅行は毎年催行しています。グアムやシンガポール、香港、台湾など、海外を中心にさまざまな場所へ出かけました。旅先はどう決めているかというと、企画メンバーが予算のなかで行ける範囲の候補をいくつか出し、全社にアンケートをとっているんです。旅行中は社員の意外な一面を見ることができ、仲がぐっと深まるので、社内の一体感を高めるのに効果的だと感じています。
なかには、チャレンジしてみたものの定着しなかった、という取り組みもあります。ただ、何事もやってみないとわからないと思うんです。今後も社員同士の距離を縮められるように、新しい取り組みを積極的にやっていきたいですね。
そうなればいいな、と思っています。でも、つながりを深めたいのは社内だけでないんです。社外とのコミュニケーションも、より盛んにできたらと。今のオフィスは駅直結なので、営業メンバーがさまざまなエリアのお客様先に訪問しやすくなりましたし、それと同時に、お客様を自社に呼びやすくなりました。こうした対外的なアプローチも、今後積極的に行っていきたいですね。
それから、採用も重要なポイントです。オフィスは会社の顔なので、今回の移転でより魅力度が増した分、採用活動にいい効果をもたらしてくれることを期待しています。
まずは、弊社の看板サービスである求人広告媒体『techcaree(テックキャリア)』をもっと多くの方に知ってもらいたいですね。日本におけるエンジニア不足は、これからも続くと考えています。そんな厳しい環境で、「ITエンジニアの支援といえばアイデンティティーだよね」と頼っていただけるように、事業を拡大していきたいです。
そしてゆくゆくは、日本だけでなく、東南アジアや欧米の市場への参入も目指しています。
今、1年に10名ほどのペースで社員が増えているので、このままいけば2〜3年後には移転を考えなければなりません。できれば次は、また渋谷に戻りたいですね。ここの倍程度の広さで、駅からも近い、きれいなオフィスがいいなと思っています。
これだけオフィスにこだわるのは、私たちにとってなくてはならないものだから。世間ではリモートワークが浸透してきて、弊社でも導入を考えてはいますが、それは社員同士の信頼関係が前提にあって成り立つものだと思うんですね。そして信頼関係を築くためには、対面で話せる場所、つまりオフィスが必要です。
また、仕事は一人で完結するものではなくて、複数人が連携して取り組むもの。そのため、一緒に働く仲間の人となりをわかっているかどうかで、成果が変わってきます。誰かが困っていたらサポートしたり、仲間のためにもっと頑張ろうと思ったり、そういう気持ちは同じ空間で共に働くほうが生まれやすいはず。私たちが目指すのは、そんな組織なんです。
私たちが私たちらしく成長していくために、オフィスはとても重要な役割を担っています。次の移転でも、なりたい会社像を叶えられるオフィスをつくりたいです。
(photo:森田剛史/text:中島香菜)
株式会社アイデンティティー
入居物件 PMO新宿御苑前
所在地 東京都新宿区新宿2-1-12
移転時期 2019年7月
移転規模 約100坪
利用人数 約40名
移転プロジェクトがスタートしてから約1年、なかなかいい物件が見つからずお時間を頂戴してしまいましたが、無事に新オフィス契約までサポートすることができ、大変嬉しく思っております。竣工前の物件は通常内見せずに契約することが多いですが、同じPMOシリーズのモデルルームをご覧いただくことによって、共用部・専有部の設備やビルスペックなどを判断していただくことができました。今後のアイデンティティー様の益々のご成長を期待しております。
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