HOME > officee magazine > 編集部コラム > メガベンチャーが入居していた「出世ビル」12選【港区編】
突然ですが、皆さんは「出世ビル」と呼ばれる物件をいくつご存知ですか?
「出世ビル」とは、急成長中のベンチャーや誰もが知る有名企業が、創業間もない頃に入居していた物件のこと。事業成長・人員増加のため、1~2年という短いスパンで次々と大きなビルに拡張移転をしていくという、いわばサクセスストーリーの舞台となった場所です。
巷では「あのビルに入れば成長できる」とまで噂されることも多く、空室募集が出るやいなや、その運気にあやかろうと入居を名乗り出る企業が後を絶ちません。
そこで今回は、ベンチャー・スタートアップから注目を集める出世ビル【港区編】をご紹介したいと思います。東京都港区といえば、高級ブランドや外資系アパレルショップが多く集まる表参道・青山や、最近再開発で話題の新橋・虎ノ門、「ヒルズ族」という言葉を生み出した六本木などが浮かびますが‥‥果たして出世ビルの所在地やいかに?
六本木にある黒崎ビルは、ソーシャルゲームやメディア事業を手がけるグリー(GREE)が昔オフィスを構えていた物件です。IT業界ではかなり有名な話ですね。グリーはこのビルで増床を繰り返し、最終的には六本木ヒルズへ移転をしました。グリーの移転後も、弁護士ドットコムやトークノートといった成長企業がオフィスを構えています。
*グリーの移転遍歴はこちら
新六本木ビルは、かつてメルカリやメドレーといった新興ITベンチャーが入居しており、大出世ビルとして一躍有名になりました。以前から再開発で建て替えになると言われていたため、リーズナブルな価格設定だったことが人気の秘訣。2019年にはビルを大幅にリニューアルし、新たなサービスオフィス「SENQ六本木」がオープンしました。
セイコー六本木ビルは、知る人ぞ知る六本木の出世ビル。ANRIやフリークアウト、BASE、Coineyなど、様々な会社が入居し、成長して出ていきました。ビルの立地は乃木坂と六本木の中間地点で、あまりアクセスの良い場所ではないものの、まるでスタートアップの秘密基地のような物件です。
寿光ビルは、乃木坂と六本木の中間地点、東京ミッドタウンのすぐ目の前に位置しています。輩出した有名企業は、エニグモやモーションビート(現:ユナイテッド)、アイスタイル、エブリーなど。いずれもオフィスを拡張移転し、大きく成長を遂げています。
明治安田生命青山パラシオタワーは、1階に入っているGUCCI(グッチ)が目印の、表参道におけるシンボリックなビルです。ここで大出世をしたと言われるのが、日本のインターネットの歴史をつくったとも言われるヤフー。同社は、明治安田生命青山パラシオタワーから退去後、六本木の東京ミッドタウンタワーに拡張移転しました。
*ヤフーの移転遍歴はこちら
南麻布古川ビルは、麻布通り沿いの角地に位置する、30坪ほどの小振りなオフィスビル。求人メディアを運営するアトラエや、ビッグデータの収集・調査などを行うデータセクションなどが入居していた物件です。2社ともにオフィスを拡張移転して、後にIPOを果たしており、麻布十番を代表する出世ビルと言っても過言ではないでしょう。
ストロング赤坂ビルは、日枝神社の目の前に位置し、ガラス張りで視認性の高い物件。竣工は2014年とかなり築浅で、まだまだ新入りの出世ビルといったところでしょうか。ここで大出世したテナントは、仮想通貨の取り扱いで大きく成長したbitFlyer(ビットフライヤー)。同社はこの物件内で人員を増やし、退去前には複数フロアを賃貸するほど大きく成長しました。その後は東京ミッドタウンに拡張移転しています。
愛宕山弁護士ビルは、楽天の創業地として有名な物件です。楽天と言えば、2015年に移転した二子玉川の新拠点「クリムゾンハウス」が広く話題を呼びましたね。愛宕界隈はあまりベンチャーやスタートアップが集まるイメージではないですが、パワースポットとして有名な愛宕神社の「出世の石段」があるなど、実は“出世”にまつわるエピソードが多いエリアでもあります。
*楽天の移転遍歴はこちら
第一京浜沿いにあるプレクスビルディング(旧:第3アメレックスビル)に入居して急成長したのは、クラウド経費などを管理するマネーフォワード。元々、田町や三田はベンチャー・スタートアップが集積するエリアではなかったのですが、同社の急成長が話題を呼び、近隣エリアに企業が増えつつあります。
赤坂にあるアルファベットセブンは、国民的RPG「ファイナルファンタジー」を生み出したスクウェア(現:スクウェア・エニックス)が、同作の初期シリーズ制作時に入居していた物件です。住居のような間取りで、開発室としてはもってこいだったのでしょう。同社は当時2年ごとにオフィスを移転しており、その成長ぶりが伺えますね。
2014年竣工のヒューリック南青山ビルは、恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs」を運営するエウレカが入居していた物件です。ビル内で2フロアも増床した後、住友不動産三田ビルに拡張移転していきました。他にも、上場前の不動産会社がヘッドオフィスとして使用したりと、拡張性がある出世ビルとして有名です。
六本木交差点から少し入った場所にある簗場(やなば)ビルは、知る人ぞ知る出世ビル。スマホゲームの企画・開発・運営を手掛けるグラニが、このビルから急成長し、六本木ヒルズ森タワーへと移転しました。2012年創業時は3階建ての一軒家からはじまり、その後約2年で六本木ヒルズに入居するという大躍進を遂げています。
以上、港区の出世ビルをご紹介しました!皆さんはいくつご存知でしたか?
物件をマッピングしてみると、このような分布になりました。
港区の出世ビルとして有名なものは六本木に集中していて、その他は表参道や赤坂、三田、麻布十番などに点在しています。そもそも、76世代を筆頭とするITベンチャーが六本木ヒルズや東京ミッドタウンに入居し、辺り一帯が「スタートアップの聖地」へと発展してきた背景を考えると、六本木の密集ぶりにも合点がいきますね。
今回ご紹介したビルはどれも人気物件ですので、オフィス移転の際に募集区画があればぜひご検討ください!
(公開日:2019/08/09)
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