HOME > officee magazine > 移転・内装ノウハウ > 平置き駐車場と機械式駐車場、どちらが良い?それぞれのメリット・デメリットと、オフィスを借りる際に注意したいポイントを解説
オフィスを探す際の希望としてよく挙がるのが、「駐車場を一緒に借りられるかどうか」です。
ビルに併設されている駐車場は、主に平置きと機械式の2種類。それぞれのメリット・デメリットをご紹介しつつ、駐車場を探すうえで注意したいポイントをまとめました。
平置き駐車場(平面式駐車場)は、車道からそのまま走行して停める駐車場のこと。(ただし、地下に降りる時に機械に乗ることもあります)。自走式駐車場の一種で、2階建て以上のものは含まれません。 オフィスの場合、敷地内に屋外駐車スペースを確保している(いわゆる青空駐車場)、もしくは1階や地下部分を駐車スペースとして活用していることがあります。
平置き駐車場には、下記のようなメリット・デメリットがあります。
◯青空駐車場の場合、車高や重量の制限がない
駐車場を契約する際、ネックになってくるのが主に車高制限と重量制限。屋外の平置き駐車場であればこういった制約がありません。ただし、1階・地下の場合は、高さ制限がある場合がありますのでご注意ください。
◯入出庫の際、待ち時間がない
オフィスビルに併設されている機械式駐車場の場合、1台ずつしか入出庫することができないケースが多いです。そのため、タイミングが悪ければ待ち時間が発生することも。その点、平置きの駐車場は出入り口や動線が塞がれていない限り、スムーズに入出庫することが可能です。
◯駐車してから荷物を出し入れできる
平置き駐車場は、駐車した後に荷物を出し入れできるので手間がかかりません。機械式駐車場だと、一度荷物を車外に出してから再度乗車し、車を停める必要があります。
✕屋根がないと天候によっては不便
屋根がない平置き駐車場の場合、悪天候の日は乗り降りが不便です。また、真夏には直射日光を受けて車内温度が急上昇しないようサンシェードを設置したり、冬には凍ったフロントガラスを解氷したりと、何かと面倒な場面もあります。
✕駐車場利用料が高い
敷地面積を広く使うこともあり、平置き駐車場の方が機械式駐車場に比べて利用料が高いことが多いです。
機械式駐車場は、昇降機などの機械を使って車を出し入れする駐車場のこと。限られたスペースでより多くの車を収容できるよう、高さを活かした造りになっています。狭い場所で車の切り返しが出来ない場所では、ターンテーブルが併設されているケースが多いです。
機械式駐車場には下記のようなメリット・デメリットがあります。
◯屋内に保管しておけるので車へのダメージが少ない
屋根のない平置き駐車場の場合、雨ざらしになり車のボディが汚れやすくなります。その点、屋内の機械式駐車場であれば頻繁にケアをする必要もありません。
◯セキュリティ面がしっかりしている
契約者専用の駐車場であっても、セキュリティ面は気になるところ。平置き駐車場の場合はセキュリティ面に少々不安を感じやすいですが、機械式駐車場であればこうした心配は不要です。もちろん、当て逃げや車上荒らしなどの被害に合う可能性もありません。ビルによっては機械式駐車場にも専用の管理人室を設けているケースがあり、より安心して利用することができるでしょう。
◯利用料が安い
機械式駐車場は、平置き駐車場よりも利用料が安いケースが多いです。何台か車を停める場合は、よりコストを押さえやすいのでおすすめです。
✕車高などのサイズ制限にひっかかりやすい
機械式駐車場は、車高の低い順から「ロールーフ」「ミドルルーフ」「ハイルーフ」と主に3種類あり、車種によってはサイズが合わず駐車できないケースがあります。車高だけでなく、車幅やタイヤ幅、重量なども気をつけなければなりません。
✕入出庫に時間がかかる
機械式駐車場は、操作パネルでボタンを操作したりカード認証によって車室を呼び出し、入出庫を行います。そのため、平置きの駐車場に比べて入出庫に時間がかかりやすいです。頻繁に入出庫を行ったり、緊急時の利用が多い企業にとっては、機械式駐車場は不向きかもしれません。
✕機械のメンテナンスや災害等で利用できない可能性がある
機械の不具合が発生したり、定期メンテナンスが行われると、一定期間入出庫ができなくなるケースがあります。また、大地震や停電などが発生すると利用できなくなる可能性もあります。
オフィスビルを借りる際、駐車場について注意しておきたいポイントをまとめました。
・事前に車種やサイズを調べておく
機械式駐車場の場合は、とにかくサイズ制限をクリアすることが重要。比較的新しいビルは大きなサイズの車も停められるような造りになっていますが、車高、車幅、全長、重量など、あらゆる条件を満たしていなければなりません。
オフィス移転の現場でよくある例としては、社長さんや役員の方の自家用車を駐車する、もしくは営業車を複数台駐車するケース。「営業車はコンパクトで機械式駐車場に入るが、大型の自家用車は平置きでないと停められない」という話はよくあります。どんな車を何台使うかによっても選択肢が変わるので、事前調査が重要です。
・物件によっては駐車場料金が賃料に含まれていることもある
1棟貸し物件の場合など、駐車場代が賃料に含まれているというお得なケースもあります。仮に車を停めなくても、駐輪スペースや物置きとして使うなど、その時々の状況に応じてうまく活用することができます。「賃料込み」を条件にオフィスを探すことは難しいですが、稀にこうした物件があることを覚えておくと良いでしょう。
・ビル併設の駐車場が借りられない場合は、早めに近隣で空きを探す
利便性が高いのは、やはり入居予定のビル内にある駐車場を借りることです。ただし、オフィスの空室があっても駐車場が満室というケースが大いにあります。たとえば都心で必要な駐車場台数が5台以上ともなってくると、ビル併設の駐車場だけでは確保できない可能性が高いです。
近隣の駐車場を探すのであれば、ネットで調べるなどして情報収集をしましょう。特に青空駐車場となると、現地看板にしか情報がないこともあります。オフィス探しと並行して、早め早めに駐車場をリサーチしておくことをおすすめします。
<参考>
・月極だけではなく、時間貸駐車場も検討してみる
月極の駐車場が見つからなかった場合、時間貸を使うという選択肢もあります。
例えば、月極(50,000円/月)≒時間貸(20日×2,400円=48,000円)といった具合です。
社長さんや役員の方が通勤に使う車であれば、土日祝日は使わず、1日の出し入れは1回程度で、時間貸し駐車場でも対応できるかもしれません。とはいえ、月極駐車場と違って停めたい時に空きがないというリスクもあります。
いかがでしたか?
平置き駐車場と機械式駐車場にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、車の利用状況などに応じてベストな選択をすることが重要です。
また、駐車場必須でオフィスを探している方は、仲介業者にしっかりと希望を伝えた上で物件を提案してもらうことをおすすめします。
駐車場探しはとにかく情報戦。できるだけ早く要件定義をして、オフィス探しと同じくらい真剣に取り組みましょう。
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