HOME > officee magazine > ワークスタイル > 【ランサーズ】いつでもどこでも働けるこの時代に、ひとつのオフィスに集まる意味とは
日本最大級のクラウドソーシングサービス「Lancers」を運営するランサーズ株式会社。「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくる」をビジョンに掲げる同社では、テクノロジーの活用によって個人の働き方の選択肢を広げ、時間と場所にとらわれない新しい働き方を生みだしています。
そんな「働き方の変革」の実現を目指す同社のオフィスは、一体どんな空間なのでしょうか。同社で総務を務める榊原 綺さんに、ランサーズの移転遍歴からオフィス設計のこだわりポイントまでお話を伺いました。(公開日:2017/09/21)
創業したのは2008年、新川崎のインキュベートオフィスでスタートしました。そして2010年に鎌倉へ移転し、その次も鎌倉でした。東京へ来たのは2013年です。それから同ビルの別フロアへ移転をするなどして、ずっと渋谷にいます。また昨年、同じく渋谷にサテライトオフィスを新設いたしました。
鎌倉という街は雰囲気が良くて気に入っていたのですが、古都保存法によって大きな建築物が建てられないんですよね。そのため、社員数が増えて大きなオフィスに移転しようと物件を探していたとき、30名以上入るような物件が鎌倉にはなかったんです。
また採用ブランディングを考える上でも、ベンチャーが多く集まる渋谷のほうが良いだろうと。そこで「ランサーズ=渋谷」という認知を狙っていくべく、渋谷へ移転しました。
まず内装に関しては、入り口の天井を抜いて開放感のある雰囲気にしています。またコーポレートカラーを積極的に取り入れていて、一部のホワイトボードは白ではなく、コーポレートカラーの青を使用したりしています。室内に設置してある自販機もコーポレートカラーにし、オフィス全体に統一感を出しています。
また、社内に将棋部があるのですが、そのメンバーから「畳の部屋が欲しい」という声があり、開発メンバーからも「自由な場所で働きたい」という意見があったので、畳のスペースを設けています。将棋部のメンバーが将棋を楽しんでいたり、ミーティングや打ち合わせで使っていますね。畳の部屋には机がないので、より近い距離でコミュニケーションを取れるのは設置してよかったポイントだなと思います。
ホワイトボードがないと、ミーティングの際に参加者がパソコンを見がちになるんですよね。しかしコミュニケーションを活性化させるにはやはり目と目を合わせたミーティングをしてほしいので、ホワイトボードを積極的に設置しています。
また「ちょっと話したいけど、会議室がない」という状況のときでも、ホワイトボードがいたるところにあるので、いつでも、どこでもミーティングができるようになっています。しかもホワイトボードは壁一面書けるようになっていて、上から下までビッチリと自由に書けるんですよ。
あとはスピーカーを各所に配置しているのも特徴的かもしれません。毎朝の全社朝礼や全社向けの集まりではマイクを使って行うのですが、座席によって聞きづらいということがないよう、スピーカーを多く設置しています。
ランサーズらしさで言えば、「いつでも、どこでも仕事ができる」環境づくりを工夫しています。自由に使えるボックス席やソファ席、またフリーアドレスの席やスタンドスペースと、用途や目的に合わせて使い分けられるようになっています。
そして「場所によってインターネットの接続が悪い……」なんてことが起きないよう、工夫をしています。
弊社では「みんなで集まれる」というのが大切だと考えています。フリーランスになると、他人とコミュニケーションを取る機会が減ってしまいがちです。しかし集まれる場所があれば、情報交換をしたり新しいアイデアを出したりできます。
そのため弊社ではコミュニケーションをとれるスペースをもっと作っていきたいと考えています。みんなが集まる拠点として、アクセスのいい「渋谷」というのは今後も重要なエリアですね。
そして、フリーランスは会社員の方よりも地方移住への関心度が高いんですね。そこで弊社では、地方へ行って働くプロジェクト「さすらいワーク」を9月より開始しました。提携している自治体へ伺い、まずは2泊3日などでランサーズ社員が働く予定です。
人口減少に悩む自治体と移住ニーズの高いフリーランスとの地域マッチングを促進するような拠点づくりを、各地で行っていきたいなと思っています。
やはり、ランサーを支える大切な拠点の1つです。弊社では、他の誰のことよりも「Lancers」を利用するフリーランスのことを一番大事にしようという、“ランサー第1主義”の考え方が根付いています。オフィスというのは社員みんなが顔を合わせてランサーのために何ができるかを話し合う場所だなと思います。
現在メンバーが160名近くまで増えており、全社でコミュニケーションを取るのが難しくなってきましたが、どうにか今後も1つのオフィスで仕事ができるようにしていきたいと考えています。
(text:永田優介)
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