HOME > officee magazine > 編集部コラム > オフィス移転遍歴から見るヤフー株式会社の歴史とは
日本国内で圧倒的な支持を集めるポータルサイト『Yahoo! Japan』を運営する、ヤフー株式会社。
人の手による地道なデータベース構築からはじまり、圧倒的なスピードで日本を代表する企業へと成長を遂げました。
ヤフー株式会社は、これまで日本のIT業界をどのように牽引してきたのでしょうか。オフィス移転の歴史とともに、その歩みを振り返ってみましょう。(公開日:2017/07/13)
1990年に世界初の検索エンジン「Archie」が誕生。以降、新たな検索エンジンサービスが次々と誕生していきます。そんな中、1994年に米国で設立したYahoo Corporationは、ソフトバンク株式会社(代表:孫正義氏)との合弁で、1996年に日本法人「ヤフー株式会社」を設立します。ソフトバンク本社があった日本橋箱崎ビルの一角を間借りした、小さな事業部だったそうです。同年4月には、わずか数人のスタッフで日本語での情報検索サービス『Yahoo! Japan』をリリース。1997年11月には、当時の店頭市場(現在のジャスダック)に上場します。
発祥の地からがらっと場所を変え、ヤフー株式会社は1999年に表参道の代表的な物件である明治安田生命青山パラシオタワーに移転しました。当時、従業員数は100名ほどだったそうです。移転の前年には、米国でGoogleが誕生。それまで乱立していた検索エンジンが次第に淘汰されていくなか、ヤフー株式会社の勢いはとどまることを知りませんでした。
Yahoo!ショッピングやYahoo!オークションの運用を開始するなど次々と新サービスをリリースし、ポータルサイトとしての地位を確立していきます。また、2000年頃から吸収合併や子会社の設立を積極的に行うなど、文字通り急成長を遂げることになるのです。
それまで複数のビルに分散していたオフィスを統合する目的で、2003年にヤフー株式会社は新築の六本木ヒルズ森タワーへ移転。実は正式にオープンする前から営業を開始しており、記念すべき第一号のテナントでした。同年には、ジャスダックから東証一部に昇格します。楽天やライブドアをはじめ、ビットバレー渋谷から続々と新興ベンチャー企業が六本木へ移転し、六本木ヒルズはまさにIT企業の集積地になっていきます。しかし、その筆頭であったヤフー株式会社は、2005年には既に東京ミッドタウンへの移転を決定していたのです。
本社機能を六本木ヒルズ森タワーに残したまま、ヤフー株式会社は同じく六本木エリア内の東京ミッドタウン・タワーへと移転します。六本木ヒルズ内では度々増床を繰り返しながらも、事業拡大による人員増加スピードが遥かにそれを上回っていたため、先を見越して東京ミッドタウンの建設段階から入居交渉をはじめていたそうです。それまで機能性だけを追求してきたオフィスにおいて、レイアウトや社内制度への意識が高まってきたのは、ちょうどこの頃から。ビルの近くにヤフー株式会社初となる社員食堂「Base6」をオープンし、業績連動型で変わるメニューも話題となりました。
東京ミッドタウン・タワーや、その後賃貸したアークヒルズサウスタワーのオフィスを集約すべく、ヤフー株式会社はグランドプリンスホテル赤坂の跡地に建設された新築物件、東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワーに移転します。同ビル内のオフィス全24フロアのうち、ヤフー株式会社は実に20フロアを占有。従業員数5,000名以上の大規模な移転は、4ヶ月間かけて順次行われました。全社フリーアドレス制を導入したり、机をジグザグに配置し意図的に動線を複雑化することで、従業員同士のコミュニケーションを促進。また、「人と人との接点を増やし、交流を促すことで、個性や才能、情報が集まる場所」を創るため、社外の人も利用できるコワーキングスペース「LODGE」を設置するなど、様々な取り組みを導入しています。
急激な人員増加に対応すべく、移転を重ねてきたヤフー株式会社。最適なオフィスのあり方を模索し、斬新なアイデアを取り入れ続けるその姿勢からは、未開のIT業界を切り拓いてきたフロンティア・スピリットを感じずにはいられません。巨大組織ならではの制約や困難を乗り越え、今後も “新しい働き方” への挑戦を続けていくことでしょう。
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