HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 300坪〜1000坪 > 【ウェルクス】オフィスは、会社にとって成長の軌跡。社員一人ひとりの思いが込められた移転プロジェクトとは
高齢化や待機児童の増加など、現代の日本が抱える深刻な社会問題を解決するべく、2013年に設立された株式会社ウェルクス。介護業界・保育業界における人材紹介サービスを中心に、プロフェッショナルなスキルを増やすための多角的な事業展開を続けてきました。設立からわずか4年で従業員数は260名以上に急増し、その高い成長性が話題を呼んでいます。
今回、officeeではウェルクスさんの本社拡張移転をお手伝いさせていただきました。2017年12月に移転を完了されたとのことで、早速、引越し直後のオフィスにお邪魔してきました!(公開日:2018/02/14)
株式会社ウェルクス
会社HP welks.co.jp
移転先 上野フロンティアタワー(台東区上野3-24-6)
移転元 両国ミハマビル(墨田区両国1-12-8)
移転時期 2017年12月
移転規模 約208坪→約321坪
利用人数 約150名
ウェルクスさんのオフィスがあるのは、JR御徒町駅から徒歩3分ほどの場所にある、上野フロンティアタワー13階。2017年に竣工したばかりの新しい物件です。
エントランスに入ると、木や緑に囲まれた明るい空間が広がってました。
エントランスの一角には、ウェルクスの企業理念やミッション、そして「Vision2050」という目標が書かれています。2050年までに年商10億円規模の事業を100個作り、世界中の課題を解決していくことを目指されているんです!
奥にあるのは、落ち着いた色合いのソファ席。来客の方と打ち合わせをする際に使うスペースで、採用の一次面接をすることもあるとのこと。
続いて、メインとなる執務スペース。柱がなく、隅々まで見渡すことができます。
椅子はコーポレートカラーのグリーンで統一。各自の荷物は限られたスペースに入る分だけ持参していて、デスク上が非常に整頓されています。
執務スペースの入口付近に、社長室を発見しました!
中をのぞいてみると・・・
三谷社長がいらっしゃいました。真剣な眼差しでお仕事されています。
ちなみにこの社長室、壁が全面ガラス張りになっているんです。社員の方が声をかけやすくするための工夫なのだとか。真ん中にはデスクが置かれていて、会議室に移動せずともすぐ打ち合わせができるようになっています。
執務スペースに戻って窓際を歩いていると、ソファ席を発見。軽く打ち合わせする時などに使われています。少し自席を離れて作業したい時にも便利です。
さらに、執務スペースの奥には集中ブースもあります。こちらは予約制。
続いて、こちらが会議室。今回の移転で、来客用と社内用とをしっかり分けたのだそうです。
入口の扉をよく見てみると、「Dandelion(たんぽぽ)」の文字が。社内用会議室は全部で7つあり、A~Gで始まるアルファベットでお花や樹の名前が付けられています。右下には花言葉が添えられていました。
ちなみに、来客用会議室は全部で3つあります。名前はそれぞれ、「Water」「Sun」「Earth」。「お客様がいてウェルクスが成長できる」という意味を込めて名前を付けたのだそうです。
執務スペースの壁際には、スタンディングテーブルが設置されていました。たまに立って作業をすると、気分がリフレッシュされて効率も上がりそうです。
後ろの壁はホワイトボードになっていて、社員の皆さんでお絵かきをした跡が残っていました。
そして、最後に見せていただいたのがリフレッシュスペース。木目調の優しい色合いで統一されていて、リラックスしやすい空間です。
向かって左手は、壁一面が本棚です。書籍購入制度があるので、読みたい本を置いてもらえます!まだまだスペースが余っているので、これから徐々に本を増やしていくとのこと。
奥の壁に、木のイラストを発見。よく見てみると・・・
葉っぱ1枚1枚に文字が書いてあります。これは、社員の皆さんに「叶えたい夢」を書いもらったのだそうです!新しい人が入社されるたびに、葉っぱがどんどん増えていくんですね。
休憩スペースの机にも、ちょっとした工夫が。六角形に見えるこの机、実は台形の机を2つ合わせてあるんです。ランチの時はこの形にしていることが多いそう。組み合わせ方次第で横長の机にもなり、用途に合わせて形を変えることができます。
こちらは、リフレッシュスペースのカウンター席。13階ということもあり、とにかく眺望が良いです!遠くにはスカイツリーが見えます。
以上で、オフィスツアーは終了です!それではここから、今回の移転や内装のこだわり、ウェルクスの働き方について、代表取締役社長の三谷卓也さん(写真左)と広報の山本知恵美さん(写真右)にお話を伺っていきたいと思います。
三谷:2015年8月から約2年半、両国ミハマビル(両国駅)に入居していたのですが、その間に従業員が100名以上増えたんです。同ビル内で増床しつつなんとか執務スペースを確保していたのですが、さすがに限界が来まして。2016年10月頃から物件を探し始めて、2017年の2月に竣工前だった上野フロンティアタワー(御徒町駅)を契約し、2017年12月に移転してきました。
三谷:エリアは東京の東側に限定して、できるだけ両国から離れない場所で探していました。社員にとっての利便性を考えて、通勤時間が大幅に変わらないようにしたいなと。また、今後もどんどん人を増やしていく予定なので、求職者の方に良い印象を与えられるよう、街の雰囲気も気にしていました。
山本:三谷をはじめ役員たちは内見時に、飲食店が多いエリアかどうかもチェックしていました。ランチに行ったり達成会をするとなると、食環境が充実していることは重要ですよね。
三谷:物件を決めるうえでこだわったのは、1フロアという点です。以前のオフィスでは増床したことで2階と5階に分かれてしまって、Face to Faceのコミュニケーションが減ってしまったんです。普段2階にいる人が用あって5階に行くと、同じ会社なのにドアをノックしてたぐらい(笑)。こうした課題を解決するためにも、1フロア300坪以上ある大型物件に絞っていました。いくつか候補はあったのですが、最終的には未竣工だったこちらの物件を選びました。
三谷:やはり、まだビルが建っていない状態で契約をするというのは少しキドキしましたね。一応下見はしたものの、「あぁ、ここに建つんだな」という感じで(笑)。図面やパンフレットを確認しながら、レイアウトであったり内装のイメージを決めていく必要がありました。
契約してから実際に入居するまで約10ヶ月あったのですが、その間も人が増えていって、両国のオフィスは本当にパンク状態でしたね…。執務スペースを確保するために、リフレッシュルームを潰さなければならなかったり。後ろの人と椅子がぶつかるし、もう、どうやって歩けばいいか分からないほどで。社員のみんなも相当ストレスが溜ってたと思います。でも、「待つ価値はある!」となんとか耐え忍んでいました。
三谷:新築を選んで良かったなと思うのは、ビルグレードが高いこと。特に水回りですね。トイレにジェットタオルが付いていて、テンションが上がりました(笑)。
竣工して一番最初に入るテナントって、ビル側にとっても唯一無二なので、特別な感じがするじゃないですか。新築ならではの醍醐味を味わえたかな、と思います。
三谷:1つ前の両国ミハマビルに入居したときは、私ともう1人とで移転プロジェクトを進めたのですが、これがもうとにかく大変でして。営業メンバーは営業活動に集中してもらわなければ、と思っていましたし、お金もあまりかけられなかったので、椅子の組み立てもほとんど私がやったんですよ(笑)。
山本:三谷さん、60脚ぐらい組み立ててましたよね…(笑)。
三谷:前回の反省も踏まえて、今回の移転は社員のみんなにとって思い入れのあるものにしたいと思っていました。ウェルクスでは、「タスクフォース」と言って、緊急性の高い特定の課題に取り組むためのチームを結成するのですが、今回の移転準備もタスクフォースで進めていったんです。
まず最初に、移転のミッションを『広報効果があり、社員メリットのあるオフィスづくり』と決めて、そこから先は私が口出しをすることはほぼ無かったですね。みんなが自発的に案を出してくれて、それを役員に提案してもらい、全社投票をしながら決定していく、という流れです。
山本:以前のオフィスでは会議室が圧倒的に足りないという問題があったので、数を増やしてほしいという要望は多かったです。そこから具体的に、社員数から計算してどのくらいの会議室が必要かを割り出していきました。エントランスの内装デザインも、移転ミッションにある「広報効果」に基いてタスクフォース内で案を出し合った結果、信頼感や安心感を与える空間にしたいという意見にまとまり、木や緑を多用したナチュラルな雰囲気にしました。
あと、執務スペースにあるファミレス席やスタンディングデスクも、社員からの声をもとに取り入れたものです。本当に様々な案が出たので、タスクフォースのメンバーで1つずつ精査しながら、導入の意図や必要性を確認しつつ進めていきました。
三谷:真新しいオフィスで気分も上がりますし、社員のみんなに喜んでもらえるのが何より嬉しいですね。あるメンバーからは、「こんないい所に移転してくれてありがとうございます!」って言われました(笑)。
山本:先日、社内向けの移転パーティーを開催したのですが、みんなが新しいオフィスに馴染めるようにと、幹事で宝探しゲームを企画したんです。あちこちに隠されたお宝を探すために、みんな一斉に散り散りになって、会議室を覗いてみたり、戸棚を開けてみたりして。新しいオフィスって、「自由に使っていいよ」と言われてもつい遠慮してしまったりすると思うのですが、宝探しゲームをしたことでそのハードルが下がったんです。これは成功したな、と思いました!
三谷:あれはとても良い企画でしたね。実は、私もまだ使ってない会議室があったりするので、これからどんどん使っていきたいです。
山本:新品のホワイトボードも最初は書きにくかったりするので、あえて落書きをしてみたり。社員がのびのびとオフィスを使えるようにするためには、こういうちょっとした工夫が大切なのかな、と思います。
三谷:強固な組織を育てるため、「WELKS7」という制度を設けています。3ヶ月に一度、社員投票によってミドル層の代表7名を選出するんです。トップダウンではなくミドルアップダウンの組織体質を定着させるために、その7名が社員の声を吸い上げて議論し、会社が抱える課題解決に向けて経営層への提案を行う、という取り組みを行っています。
「WELKS7」にはリーダー以下のメンバーも過去数名選ばれているのですが、通常業務だけでは得られないような知識を習得できたり、大きな議題について話し合うことができるので、良い経験になったと感じてもらえているようです。私も「WELKS7」に選ばれたメンバーを見ていて、その成長を実感しています。
他にも、改善提案制度といって、月に1度「会社をより良くするために何をすべきか」を全社員に考えてもらい、改善案を提出してもらいます。
みんなが会社のことを主体的に考え、行動を起こすことで、より良い組織が形成されると常々思っていて。だからこそ、今後人数が増えても変わることなく、社員一人ひとりの声にしっかり耳を傾けられる会社でありたいなと思っています。
山本:私が一社員として特徴的だなと感じるのは、「サンクスギフト」という制度です。「感謝」「全力」などのコインと共に、メッセージをWeb上で贈り合うんです。コミュニケーション活性化の取り組みとして全社に浸透しているのですが、メンバー同士の相互理解が深まりますし、働きやすい環境づくりに繋がっていると思います。
福利厚生の面では、チーム達成会や産休・育休制度、時短勤務、年3回の長期休暇などを導入しています。他にも沢山の社内制度を整えているので、興味のある方はぜひ話を聞きに来ていただけたらと思います!
三谷:会社としての一体感を感じられる場所ですね。1フロアのオフィスに移転して、改めてそう思います。同じ会社の中で、物理的にも精神的にも隔たりがないようにしたいですし、オフィスというのは会社の一体感を醸成するために欠かせないものだと考えています。
そして、今までもずっとそうなのですが、移転する時には会社の実力より少し背伸びしたグレードの物件を借りる、と決めているんです。借りる時は少々チャレンジングな選択をすることになるのですが、それに見合った会社へと徐々に成長していきます。会社がオフィスに追いつき、追い越して、また次の場所へと移転していく。そこには、売上や利益が上がって人が増えて、という歴史がすべて詰まっているわけですから、まさに「会社の成長の軌跡」ですね。
今後も成長のスピード感を大切にしながら、社員のみんなにとって働きやすい環境を追求していきたいと思っています。
(photo:森田剛史/interview:松本阿澄/text:澤木香織)
働きやすい環境を大事にしていると仰るその言葉通り、さまざまな空間が充実しているオフィスでした。ぱっと明るいエントランスに迎えられた安心感に続き、会議室や執務スペースの大きな窓からの眺望。全体を見渡すことができる執務室。見るからに社内の風通しの良さが感じられました。ガラス張りの社長室のおかげで社員からも声がかけやすいと同時に、三谷社長も社内をふらっと歩いて声をかけたり、社内会議に飛び入り参加したりされるそう。そんな仲の良さを象徴するエピソードをたくさん聞かせていただき、それだけではなく成長にもこだわる姿がとても刺激的で印象に残りました。ウェルクスのみなさま、取材へのご協力ありがとうございました!
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