HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 50坪〜100坪 > 【Tokyo Otaku Mode】クリエイターに喜ばれるオフィス
1,450万いいね!を超えるFacebookページを運営するTokyo Otaku Mode。日本のマンガやアニメなどのポップカルチャー情報を発信し、日本中・世界中から注目を集めています。
そのめざましい成長はさまざまなメディアで取り上げられていますが、どこかミステリアスなイメージもあります。表参道の新オフィスに移転されたということで、インタビューに行ってきました。(最終更新日:2014/04/10)
新オフィスは、かつてサイバーエージェント社も入居していた「出世ビル」として知られる入来ビルの6階。表参道駅すぐの立地で、周りはおしゃれなカフェや建物に囲まれていて洗練された雰囲気です。
オフィスエントランスにはTokyo Otaku Modeの大きなロゴ。4つの「O」は中がくり抜かれていて、執務スペースがちらりと見えるようになっています。
エントランス左手の壁には、彩り豊かなイラストが飾られていて、クリエイター支援にも取り組まれているTokyo Otaku Modeさんらしさを感じます。
ひときわ目を引く真っ赤な本棚には、イラストなどの作品群やマンガがぎっしりと。
「The Tokyo Otaku Mode Premium Shop」の在庫もオフィス内に保管されているとのことで、モノが多く賑やかな印象です。
今回、どういった経緯でお引っ越しをされたのか。そしてTokyo Otaku Modeの“裏側”について、Co-Founderの秋山さんに伺っていきたいと思います。
前のオフィスはおよそ20坪の広さだったのですが、そこで最終的に20名以上のメンバーが働くようになりました。地下ということもあって、もはや酸素が薄い状態でした(笑)。打ち合わせをしようと思っても場所がなく、外のカフェを利用していたほどです。
営業が外出して席が空くのを待つという順番待ちも発生し、これでは仕事にならないということで移転を決めました。
4〜5ヶ月ほどは続いたでしょうか。移転しようと決めた時点で、既に手狭になっていました。Eコマースもやっているということで、オフィスが倉庫機能も持っています。取り扱う商品量と組織の成長スピードが予想以上で、倍以上の広さになった今のオフィスも、既に手狭になってきているほどです。
社内のニーズが多様すぎて、落としどころには苦労しましたが、まず立地の利便性は重視しました。取引先、といっても場所がさまざまで、例えばアニメスタジオは立川あたりに、マンガの出版社は神田・神保町に、レコード会社は青山界隈に、といった具合です。
前のオフィスが青山一丁目だったので、洗練されたイメージを落とすような場所にはしたくないということもあり、渋谷や原宿近辺で探していました。最初の段階で、今のビルが候補に入っていて、このエリアで見つかりそうだなという感覚がありました。
我々は、エンターテイメントやクリエイティブなものを扱っている会社です。クリエイターの方、クリエイティブに携わっている方が来られるオフィスですので、そのような方々の“テンションがあがる”場所であったり、ウェブ上のイメージと乖離がないことが大事だと考えていました。
いくらサイトがクールでクリエイティブでも、オフィスに来社された方に「古い企業の事務所みたいだね」と思われるのは絶対に避けたかったです。
立地がすごくいいので、お客様はかなり来やすくなったのではと思います。場所で話題も生まれますし、気軽にお客様に来ていただけるようになりました。
前のオフィスは、1階と地下1階にフロアが分かれていましたが、今回ワンフロアになったことで、社内のコミュニケーションも活発になり好評です。一方、困ったこととしては、周辺のお店はランチの値段が高いということです。ただそれも、「ここにこんなに安くて美味しいお店があったのか」と探す楽しみにはなっています。
創業メンバーは5人でしたが、元々はいろいろな仕事をしていて、平日の夜や週末に集まって、サークル活動のノリでFacebookページをはじめたのがきっかけです。みんながみんな、元からアニメ好きだったり、いわゆる“オタク”だったわけではありませんでした。当初から海外を意識していましたので、日本にいる我々がアドバンテージをもち、かつ、更新頻度を高められるもの、ということで、海外でも人気がある日本のマンガやアニメ、イベント情報を中心とした「オタク文化」を発信していくことになりました。
海外の人たちに取って、何が人気なのか、どんな情報がほしいのかというのはわからなかったので、すべてユーザーに聞きました。秋葉原に実際に行ってみて、どういうものがどのように売られているかを調べたり、フィギュアの展示会に行ってどのような人が買いに来ていて、外国の人はどれほどいるのかを見に行ったりしていました。もし、自分たちの趣味を押し付けるように発信していたら、現在のように多くのユーザーは集まらなかったんじゃないかと思います。
元は少人数で、仕事が終わった後や土日に集まってどうするかを考えていました。イベントに参加して情報をアップするなどしているうちに、FacebookページのLike!数が徐々に増えていき、注目されるようになりました。すると、だんだんとメディアとして認められるようになり、そうなると自分たちの情報を載せたいという企業や個人で活動している方々から情報提供されるようになりました。
それに伴って、取材チームを作ったり、作品を簡単にあげられるようにユーザーをサポートするチームや、Facebookポストの最適化を行うグロースハックチームなどを組織してきました。Facebookのアルゴリズムは、本当に細かなところまで検証を繰り返していく必要がありますので、なかなか後に続くFacebookページが出てきにくいのかなと思います。
日本発のマンガ・アニメやJ-POPなど、独特なポップカルチャーを、正しいルートで海外に届けること。世界中の人が日本にいるかのようにユニークで魅力的なコンテンツに触れる機会を作ること。そして、楽しんだ人たちがそれらの作品を手がけた人たちにきちんと利益を還元できる仕組みを作ることを目指しています。
ユーザーとクリエイターの橋渡し的な存在となり、マンガやアニメのグッズを買うならTokyo Otaku Mode、というブランディングをしていきたいです。
宮崎駿さんや大友克洋さんのように、世界から認められるクリエイターを生む支援をしていきたいです。たとえば作品を英語で説明したり、英語の質問に答えたりといったことがクリエイターにとって負担になり得ますので、サポートをします。あるいは、海外から仕事の依頼が入った時にはTokyo Otaku Modeが仲介に入る、といった形でも支援をします。
いつか、「Tokyo Otaku Mode発」の世界的なクリエイターが誕生する日がやってくるのを願っています。
Tokyo Otaku Mode Inc.
代表 亀井 智英
本社 444 Castro Street, Suite 1200. Mountain View, CA 94041
支店 東京都港区北青山3-5-30 入来ビル6F
設立 2012年4月
Facebookページ運用の成功例として、Tokyo Otaku Modeさんのことを知りました。「The Tokyo Otaku Mode Premium Shop」をリリースされ、ますます拡大されていく、というイメージは持っていたものの、その正体は見えないような、そんな印象のまま取材にお伺いしました。オフィスは、まさに世界へ日本の文化を届けようとする熱気に溢れているように感じました。今後の展開・発展に、ますます期待が膨らみました。。!Tokyo Otaku Modeのみなさま、取材へのご協力ありがとうございました!
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