HOME > officee magazine > エリア特集 > 渋谷の再開発最前線レポート(2019年11月)
あちこちで再開発が進み、日々景色が変わっている渋谷。渋谷区が発表した9つのプロジェクトは、そのほとんどが竣工済み、もしくは完成に近づいています。2019年11月現在、残すは渋谷駅桜丘口地区・渋谷二丁目17地区のみとなりました。
そんな渋谷の再開発進捗について、現地の景観とともにレポートしたいと思います!
(記事公開日:2019/11/05)
渋谷スクランブルスクエアは、2012年に竣工した渋谷ヒカリエの真向かいにあります。低層フロアの商業施設は11月にオープンし、数ある再開発案件の中で1、2を争うほどの注目度です。
スクランブルスクエアの完成にともなって、今まで移動が困難だった東京メトロからJR線へのアクセスが非常に楽になりました。渋谷駅の乗り換え問題も改善されてくるでしょう。
また、元々東急東横線の渋谷駅があった部分も2階デッキと繋がりました。これによって恵比寿側(渋谷警察側)からのルートも横断歩道を渡らずにデッキ上で移動化可能に。工事中でかなり移動が困難だった部分が大幅に改修されています。
渋谷警察の目の前に位置するのが、渋谷ストリームです。こちらのビルは2017年時点でGoogleの本社ビルとして利用されることが決定し、一躍話題になりました。六本木ヒルズの前は渋谷のセルリアンタワーに本社を構えていたので、9年ぶりの渋谷回帰ということになります。
また、Googleは渋谷ストリームがある渋谷川の並びにYoutubeのスタジオ「YouTube Space Tokyo 」をオープンすると発表しています。近隣にはYoutuberやVtuberなどを専門に事業を展開する会社やプロダクションが複数あるため、今後クリエイターが続々と渋谷に集まってくるかもしれませんね。
東急プラザの跡地として開発されていた渋谷フクラスも、2019年11月に完成します。オフィスフロアは、GMOインターネットグループが一括で賃貸します。
翌12月には商業フロアに「東急プラザ渋谷」が開業します。旧東急プラザをよく知る人にとっては、「やっと帰ってきた」という印象でしょう。
屋上整備も注目の一つです。17階には渋谷スクランブル交差点も見下ろせるルーフトップガーデン「SHIBU NIWA(シブニワ)」を整備。渋谷の「区の木」であるケヤキなどの樹木を植えるほか、テラス席などを配置する予定だそうです。
渋谷桜丘口計画は、最も対象地区面積が大きいプロジェクトです。多くの地権者がいる関係で先行きが心配されていましたが、ついに既存建物の取り壊しが始まりました。
2019年10月現在は、広い更地になっています。ここから地盤工事が進み、数年後にはガラリと景観が変わっていくのでしょう。現在、渋谷駅からはセルリアンタワーやフクラスが抜けて見えますが、この眺めもあと数年で見れなくなります。
渋谷ストリームとスクランブルスクエアの間にある通路、元々ここにはビレッジ101ビルやカスヤビルなど、渋谷エリアで長年愛されたビルがありました。
<取り壊しビル回顧録>
◆第1カスヤビル
数々のベンチャー企業を排出し、出世ビルと呼ばれていました。1-2階に入っていたあおい書店は、専門書などが豊富。
◆富士商事ビル
1階は楽器店。上層階は区画が小さく分割されていて、スタートアップにとっては使い勝手の良いビルとして有名でした。
◆メイセイビル
スマートニュースやHouzzなどが入居していたオフィスビル。再開発エリアの中心に位置していて早々に取り壊しが確定していたので、短期貸しで多くのテナントが利用していました。
◆ビレッジ101ビル
日能研や上州屋、ダイコクドラッグなどが入っているビル。店舗が多数営業していました。
以上、渋谷エリアの再開発レポートでした。
振り返ってみると、渋谷ヒカリエが2012年、渋谷キャストが2017年、渋谷ストリームが2018年に竣工し、次世代のシンボルタワーが続々と誕生した数年間だったように思います。一昔前の渋谷のシンボルと言えば、クロスタワーやセルリアンタワー、マークシティでしたが、その印象もずいぶんと変わりましたね。街の景観だけでなく、ビジネスや商業といった面でも変化が生まれていくことでしょう。
日々変化していく渋谷の街。今後の動きに期待したいですね。
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