HOME > officee magazine > エリア特集 > 名古屋駅周辺の再開発。リニアの開業は?今後の見通しは?
東京・大阪に次いで日本を代表するオフィス街、名古屋。2027年にはリニア中央新幹線が開業予定で、国内外から注目が集まっています。
そんな名古屋の再開発とリニア開業の状況、今後の見通しについてまとめました。(記事公開日:2020/03/13)
名古屋では、2000年代後半から2017年頃にかけて大型のビルが続々と建ちました。
ミッドランドスクエア(正式名称:豊田・毎日ビルディング)や、大名古屋ビルヂング、JRゲートタワー、JPタワー名古屋、名古屋ルーセントタワーなどがその代表例です。
当時はまだ駅前の大型ビルが少なかったこともあり、近隣で移転先候補が見つからず、名駅から伏見・栄の方に移っていく企業もちらほら見受けられました。しかし、最近は大規模再開発で空室が増え、「名駅回帰」が加速している模様。名駅のブランド力は更に強まりつつあります。
名駅では、現在も東側を中心に複数の再開発が進行しています。
▼現在計画のオフィスビル
(仮称)名駅一丁目計画
2020年夏頃に竣工予定。もともと名鉄協商パーキング名駅1丁目があった場所です。JPタワーのすぐ目の前の立地で、ペデストリアンデッキで駅から直結になるようです。用途は事務所(一部店舗)とのことですが、詳細はまだ発表されていません。
(仮称)名古屋三井ビルディング北館
2021年1月末に竣工予定。大塚家具や飲食店が入っていた商業施設「M4テラス」の跡地に建つ物件です。名駅を出てすぐ目の前なので、非常に優れた立地。地下1階から地上3階が商業施設、5~19階がオフィスで、屋上にはオフィスワーカー専用のリフレッシュガーデンができるとのこと。
名鉄名古屋駅地区再開発
2027年、リニア中央新幹線の開業時にあわせて竣工予定。名鉄名古屋駅の地上部に、横幅約400m×高さ約180m、地上30階という超巨大なビルが誕生します。
駅ビルとしては国内でもまだ例のない大きさで、インパクトは抜群。完成すればかなりの経済効果が見込めそうですが、「辺り一帯の日照や景観が損なわれるのではないか」という声も出ていたりと、賛否が分かれているようです。
既存の高層ビルに入っているオフィスやショッピング施設、ホテルなどに加えて、さらに新しいビルが複数誕生することにより、名古屋はビジネス街としてのポテンシャルをより一層高めていくに違いありません。
今後、名古屋を「大都市圏の玄関口」たらしめる要素として欠かせないのがリニア中央新幹線ですが、実は2027年の開業は間に合わないのではないか、とも言われています。
リニア中央新幹線の走行ルートに該当する静岡県が工事に反発しており、協議は平行線のまま。南アルプスのトンネル工事期間中、静岡県内を南北に走る日本屈指の急流・大井川に湧き水が流れてこなくなり、河川の流量が減少したり水質が悪化することで生態系や農業への影響が出るのでは、との懸念があるそうです。
JR東海は「影響は軽微」と考えており、万が一の場合の補償も検討しているようですが、前例のない工事ということもあって不確実性が大きく、静岡県が慎重な姿勢を示しているのも十分理解できます。
一方、リニア開通による経済効果は非常に大きいもので、日本全国で14兆8204億円(2037年までの累積)と試算されているほど。リニア開通の遅れを望まない声も多くあがっています。ましてや、2014年に「名古屋駅周辺まちづくり構想」を策定してリニア開通を見据えた街づくりを進めてきた名古屋市は、内心穏やかではないでしょう。
リニア建設を巡る議論が今後どのようにまとまっていくのか、そして名駅周辺の再開発で街の景観はどう変わるのか、引き続き注目していきたいところです。
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