HOME > officee magazine > ニュース解説 > 【NEWS】京急とトヨタが協業、品川駅西口地区シナガワ グース敷地で再開発
京浜急行電鉄は、品川駅西口地区で構想中の再開発について、トヨタ自動車と協業しながら大規模複合施設を建設していくことを発表しました。
【下記転載】
当社は、品川駅西口地区における現シナガワ グース敷地を活用した当社開発に、トヨタ自動車株式会社を共同事業者として迎えることをお知らせいたします。
(記)
当社は、「品川の顔となるまちづくり」「沿線にシナジー効果を波及させるまちづくり」「交通結節点を活かした新たな交流を生み出すまちづくり」を開発ビジョンに、品川駅周辺開発事業を推進しており、品川駅西口地区の現シナガワ グース敷地において、国際交流拠点・品川にふさわしい複合施設に、国内外のグローバル企業や国際水準の会議・ホテル誘致を想定し、ターミナル駅前でありながら豊かな自然に恵まれた環境を活かしたまちづくりを目指しております。
このたび、品川駅西口地区に縁があり当社のまちづくりの方向に賛同するトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)を共同事業者として迎えるべく、協定を本日締結いたしました。本協定において、当社が敷地の一部をトヨタに譲渡し、当社とトヨタが共同で当該施設の開発を推進すること、トヨタが当該施設の一部をオフィスとして活用することについて合意しております。
当社は、グローバルな活動を展開しているトヨタとともに、さらなる国際化が期待される羽田空港に至近であり、かつリニア中央新幹線により名古屋と結ばれる品川のポテンシャルを最大限活用すべく、品川駅西口地区のまちづくりを推進し、開発ビジョンのさらなる具体化を進め、実現を目指してまいります。また、これを機に、トヨタとの連携を深め、沿線の活性化や相互の発展に資する取組みなども検討してまいります。
京急グループでは、「品川・羽田を玄関口として国内外の多くの人々が集う、豊かな沿線を実現する」ことを長期ビジョンに掲げております。2021年度からの次期中期経営計画でも、品川のまちづくりを中核の一つに掲げ、長期ビジョンの達成に向け、着実に推進してまいります。
所在地:東京都港区高輪3-13-3
開発範囲:約2.5万㎡(現シナガワ グース敷地)
延床面積:約20万㎡超
用途:オフィス・MICE・商業・ホテル等
編集部コメント
品川駅・高輪口から徒歩3分ほどの場所にあるシナガワグースは、ホテルやウエディング、カンファレンス、レストラン、ショップなどが複数入る商業施設。2020年4月現在はまだ営業中ですが、20年度末から21年度初めごろには解体工事が始まる見込みです。
共同事業者であるトヨタには再開発用地の一部が譲渡されるようで、完成後の大型施設にトヨタが入居するとなると、現在文京区後楽に構えている東京本社を移転する可能性も出てきます。品川駅では2027年にリニア中央新幹線が開業予定なので、トヨタ本社がある愛知県へのアクセスが非常に便利になるでしょう。また、空の玄関口である羽田空港と近距離で、グローバルな事業展開を促進する上でも大きなメリットを享受できそうです。
トヨタは自社の社宅をリノベーションしてベンチャー向けのオフィスへと改装したり、2020年末に閉鎖予定の東富士工場(静岡県)の跡地を含む約70.8万㎡の巨大な敷地に様々なモノやサービスがつながるコネクティッド・シティ「Woven City」の建設を発表するなど、街や都市への投資に力を入れています。自動車産業とまちづくりを組み合わせすることで、新たなビジネスモデルを開拓していく、そんなトヨタの取り組みは非常に興味深いですね。
(記事公開日:2020/04/15)
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