【NEWS】五反田のスタートアップ6社が「一般社団法人五反田バレー」を設立

五反田に拠点を構えるスタートアップ6社（freee株式会社、株式会社マツリカ、株式会社ココナラ、セーフィー株式会社、株式会社トレタ、株式会社よりそう）が、五反田において社会課題を解決するスタートアップコミュニティへの発展を支援することを目的に、「一般社団法人五反田バレー」を設立。また、品川区との協定締結も行われました。

【下記転載】

設立の背景：五反田に集まるスタートアップ

主に「賃料が安価」「社員が住みやすい街」「交通の利便性が高い」という観点から、五反田には近年スタートアップ企業が集積しています。2016年から2018年で25社が五反田に移転（ヒトカラメディア調べ）。日本経済新聞社が実施した「NEXTユニコーン108」（※1）のうち、五反田に位置するユニコーン企業は9社です。さらに1億円以上の大規模資金調達を果たした企業数は7社と、数字から見ても五反田のスタートアップの熱気を感じます。

（※1）日本経済新聞社が、日本ベンチャーキャピタル協会とベンチャーキャピタル（ＶＣ）各社の協力を得て、将来の成長が期待される企業価値30億円以上のスタートアップ企業を抽出した。スタートアップの集積地「ビットバレー」と呼ばれる渋谷は13社。

■目的：五反田バレーは、五反田というベンチャー・スタートアップ企業にとって最適なエリアで、五反田バレーが企業や行政の壁を超える起点となり、街全体の活性化を通じて互いに相乗効果をもたらすことで、社会課題を解決するスタートアップコミュニティへの発展を支援します。

・人が集まるスイッチ（採用）

企業間や地域のつながりを強固にすることで様々な知見の集積地となり、社会問題を解決したい人財やスタートアップ企業が集まる地域にする

・地域を幸せにするイノベーション（オープンイノベーション）

行政（地域社会）や大手企業とフラットな関わりを築き、イノベーションを生み出すヒト・モノ・コトのハブになる

・「五反田」ブランディング（広報・PR）

地域の活動や企業の情報を集約し、メディアに正しい情報を提供することにより、信頼度・リレーションが深まる環境をつくることで協賛企業の知名度を上げる

■協会の概要

名称：一般社団法人　五反田バレー／英語表記：Gotanda Valley Inc.

所在地：東京都品川区東五反田5-28-9 五反田第三花谷ビル9F（株式会社マツリカ内）

代表理事：株式会社マツリカ、freee株式会社、

理事：株式会社ココナラ、セーフィー株式会社、株式会社トレタ、株式会社よりそう

出典：五反田に集積したスタートアップ6社が「一般社団法人五反田バレー」を設立

編集部コメント

五反田が「ビットバレー」渋谷に代わる新たなベンチャー集積地として注目されるようになったのは、2015年ごろから。五反田界隈のネット系ベンチャー地図（2015年→2017年）がSNSで話題を呼ぶなど、各メディアで取り上げられた影響も大きく、徐々にスタートアップの数が増えてきました。

実際、五反田にオフィスを構えることはスタートアップにとって非常に理にかなっていると考えられます。渋谷・恵比寿・目黒などの近隣エリアに比べて家賃相場も低く、ランニングコストは軽減。3路線が乗り入れるアクセスの良さや、飲食店が豊富であることも人気の要因になっています。従業員は沿線で家賃相場が落ち着いているエリアに住めるなど、通勤や生活の利便性という面でも非常にメリットは大きく、採用力の向上にも繋がるでしょう。長く「歓楽街」のレッテルを貼られ敬遠されてきた五反田も、今やそのイメージを払拭するかのような勢いが感じられます。

五反田にスタートアップが集まるきっかけとして忘れてはならないのは、TOCビル（東京卸売りセンター）の存在でしょう。建て替えの話が出ていることもあり、賃料が安い上に、オフィスの使い方に関して比較的自由度が高いため、ベンチャー企業を中心に人気が殺到。一時期は坪単価1万台前半ほどの安さで貸室を借りることができましたが、現在では空き室がほぼ無い状態です。

五反田人気が上昇を続ける一方で、徐々に賃料単価が上がり、空室が減っていることも事実。五反田駅前では現在再開発などが予定されていないため、一定規模以上の広いオフィスが必要になると五反田から離れざるを得ない企業も出てくると思われます。今現在五反田にオフィスを構えているスタートアップの動向も含め、今後も引き続き注目したいところです。

＜参考＞

・【freee】「やる気のスイッチは人それぞれ」十人十色のワークスタイルを実現する“自由”なオフィス

・【ココナラ】6年間で7つのオフィスに移転「スタートアップで同じ場所に1年半いるなんて恥ずかしかった」代表取締役・南章行氏インタビュー

・【トレタ】「オフィスは企業としての価値を生み出している場所」最高のプロダクトを目指すための空間設計とは──代表取締役・中村仁氏インタビュー

（公開日：2018/07/26）