HOME > officee magazine > ワークスタイル > 【atama plus】オープンなオフィス環境と、カルチャーづくりを意識して。AIを活用した学習教材で、教育の未来を変えていく
AIの技術を活用し、子どもたち一人ひとりに合わせたオーダーメイドな学習教材『atama+』を提供するatama plus株式会社。2018年9月に移転したオフィスは、青々とした芝生が広がっていて、来訪者に必ず驚かれるのだそうです。
今回は、同社取締役である中下真さんと、コーポレートの青木諒子さん、髙倉麻実さん(写真左より順)に、オフィス移転の背景や内装に込められた思い、そして同社が目指す教育の未来についてお話を伺いました。(公開日:2019/01/23)
中下:創業後しばらくしてからずっと人形町にオフィスを構えてきたので、エリアを変えるという考えはありませんでした。なぜかというと、人形町は東京駅が近く、坪単価も安くて、周辺のランチも美味しいから。逆に人形町以外のオフィスを選ぶ理由が見つからないんですよね。
atama plusは2017年に創業したばかりの若い会社なのですが、日々ハイスピードで社員が増え続けています。前のオフィスはすぐに手狭になるのが分かっていたので、早いうちから次の引越し先を探していたんです。こちらのオフィスが空くのは前オフィスに移転してからすぐに知り、あらかじめ目をつけていましたね。
オフィスの広さは、前回と比べると約5倍になりました。人数は最大100名まで入ります。
青木:オフィスの内装はデザイナーの方に依頼し、「オフィスでありながら屋外のようなイメージ」で作ってもらいました。
オフィスの入り口にはタープ(テントのような布)を設置し、執務スペースの床には人工芝をひいています。実は以前のオフィスから土足禁止をルールにしているのですが、今回のオフィスではコミュニケーションの活性化と遊び心を大切にしたいと思い、芝を入れてみたんです。スタッフは普段スリッパを履くか、靴下のまま過ごしています。
青木:芝生は、社内で非常に好評です。もちろん各自のデスクとチェアもあるのですが、芝生の上で仕事をする人もいますし、ミーティングなども頻繁に行っています。Yogiboというビーズクッションを大量に置いていて、寝転ぶととても気持ちが良いんです。出社したら真っ先に場所を確保する人もいます(笑)。
髙倉:はい、お昼寝する人もいますよ。最終的にチームで決めた成果物を作り上げるために、個人個人が心地よい働き方をしたほうが良い、という考え方なんです。全員が会社のMission、Valuesに共感し、それに沿って働いているからうまくいっているんだと思います。
ご来社いただいたお客様には、オフィスに芝が敷いてあること自体もそうなのですが、スタッフが寝ている様子を見て驚かれることが多々あります(笑)。
青木:仕切りのない完全オープンな空間でミーティングが行われるため、他のチームの話も自然と聞こえてくるんですよね。会議中に誰かがふらっとやってきて、興味のある話題であれば即興で参加する、なんてこともあります(笑)。
中下:atama plusではよくある光景ですね。実はこれが、チームをまたいだ社内全体での情報共有に役立っているんです。
私たちはそれぞれ役割によってチームが分かれていますが、業務改善のアイデアは社内全員で出し合っています。みんなで考えて、みんなで作るというカルチャーです。
SlackなどPC上のツールだけでなく、壁や柱などオフィスのいたるところに付箋を貼って、各チームの今のタスクやこれからやりたいことを見える化しているので、フラットに意見が飛び交っています。
こうして日常的にチーム関係なく全員に情報共有ができているのは、オフイスがワンフロアであるからこそのメリットだと思いますね。
青木:先ほどの話でもありましたが、付箋を貼ることで全員の業務をOPENにするというのはatama plusらしいカルチャーだと思います。社内の各チームが今どのようなプロダクトやサービスを作っていて、やるべきことや解決すべき課題は何なのか。そういった情報を見える化することが大切だと考えているんです。移転前にオフィスを内覧した時は、付箋を貼るスペ―スがあるかどうか確認していたくらい。この手法は、社員が100人になってもずっと続けていくと思います。
さらに、毎月一回の全体会議では、壁をスクリーンにしてスライドを投影し、代表の稲田が会社の目指している方向性や各チームの状況を共有しています。会社の現状やMission、Valuesのすり合わせを頻繁に行なっているのは、大きな特徴ですね。
髙倉:社内コミュニケーションを促進するための制度も多いです。たとえば、月に一度行われる全体会議の後に「TGIF」という社内懇親会があるのですが、そこではケータリングした食事をみんなで食べながら会話を楽しんでいます。
また、新入社員と既存社員4~5名でランチを食べにいく「スターランチ制度」もあります。ランチを一緒にとることにより、お互いの業務内容や人となりを理解し合うのが狙いです。
中下:あと、社内のカルチャーづくりを推進するための専任チームを置いているんです。これは、他の会社にはあまりないことかもしれません。
中下:今後人が急速に増えていっても、社員全員が同じ目線でMissionに向かっている、Valuesを体現している状態でありつづけたいと思っていて、そのためのカルチャーづくり、浸透を推進する、という役割です。具体的な施策はさまざまですが、大前提として同じ方向に向かうためには情報を共有すること、認識を深くすり合わせることがとても大事だと思っていて、そこにこだわっています。
atama plusでは、新しく入社した人が会社に早くフィットするよう、社内コミュニケーションの促進はもちろん、事業戦略や過去の歴史をオープンに話して、理解を深めてもらうように心がけています。
物理的に小さなオフィスではなんとなく共有できていたことも、面積が広くなってしまうと限界があって。組織が大きくなっていく上で非常に重要な部分なので、今後も意識的に取り組んでいきたいと思っています。
中下:今の日本では、子どもたちが基礎学力をつけるための勉強でいっぱいいっぱいになってしまっています。atama plusは、新しい学習の仕組みを提供することでこうした状況を変えていきたい、という思いで立ち上がりました。子どもたちが基礎学力を習得するための時間を短くし、その分増えた時間で「社会でいきる力」を身につけ、「自分の人生を生きる人」を増やすことを私たちのMissionとして掲げています。
いざ社会に出てみると分かりますが、どんな仕事をする上でも基礎学力はとても重要です。ただそれだけではなく、「社会でいきる力」も同様に重要ですよね。他者を理解する力であったり、チームで共同で作業を進める力、ディスカッションをする力やプレゼンをする力など。社会に出るとどれも必要な力ですが、今の子どもたちはそれらを鍛えている時間を十分にとれていないのです。
そこで、atama plusでは基礎学習の効率化と個別最適化(アダプティブラーニング)を促進するべく、「AIを活用したオーダーメイドの教材」を提供することで、学校の一斉授業ではできないきめ細やかなサポートをしています。
こうしたAIを活用した教材は、すでに多くの塾や予備校で導入していただいています。
中下:海外に比べると、日本ではまだまだテクノロジーを活用した学びが浸透していないのが現状です。子どもたちが一人ひとりが能力を伸ばし、活躍できるような社会をつくっていくために、これからも学習環境の課題と真剣に向き合っていきたいと考えています。
また、現在は基礎学力を効率的に向上させるためのプロダクトに注力をしていますが、今後は「社会でいきる力」を伸ばすプロダクトも開発していきます。
私たちの掲げるMissionに共感し、教育を新しくする、学びのあり方を進化させることに本気で取り組んでみたいと思ってくださる方は、ぜひatama plusに参画していただけたらと思います!
(photo:森田剛史/text:雨宮美奈子)
atama plus株式会社
入居ビル さくら堀留ビル
所在地 東京都中央区日本橋堀留町1-8-12
移転時期 2018年9月
移転規模 約40坪→約205坪
利用人数 約35名
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