HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 100坪〜300坪 > 【ピースオブケイク】すべては“クリエイターズファースト”を実現するために。創造力を高めるオフィス空間へのこだわりとは
クリエイターとユーザー個人が自由にコンテンツを制作・配信し、ファンと交流できるプラットフォーム『note(ノート)』や、クリエイターと読者をつなぐプラットフォーム『cakes(ケイクス)』を運営する株式会社ピースオブケイク。同社は、2018年12月に渋谷・道玄坂から外苑前へオフィスを移転しました。
天井が高く開放的な空間に、統一感のある内装。優しい色合いの家具が並ぶ新オフィスは、まるでカフェのようです。
オフィスの内装へのこだわりや、同社の今後の展望について、経営管理の吉島彰宏さんにお話を伺いました。(公開日:2019/03/13)
サービスが順調に拡大してスタッフの数も増えてきたため、渋谷のオフィスが手狭になり、移転することにしました。32名だったスタッフの数が短期間で10名以上増え、現在はパートタイムの方を含めて45名。これからも積極的に人材の採用をしていきたいので、新しいオフィスは80名まで入る広さにしました。
クリエイティブな雰囲気の街で物件を探していたところ、外苑前の空気感に惹かれ、探し始めてから2ヶ月ぐらいでこちらの物件に決定。駅から5分と近いのに、オフィスの周辺環境が落ち着いているので、スタッフからも好評です。
弊社のサービスであるnoteの、「プレーンでジェネラル」というコンセプトを体現しています。
また、創造性を高める空間になるよう意識しました。弊社で働くうえでは、すべての仕事においてクリエイティブな考え方が必要です。例えば、noteのサポート職では、クリエイターさんとともに新たな企画を考えたり、企画のご提案をします。また、カスタマーサポート職では、ユーザーさんのお問い合わせに対し、感じよく伝わるよう配慮しながら的確な内容を伝える。そういった意味で、どのポジションでも創造性が大切です。
オフィスの天井を抜いているのも、「天井が高く開放的な空間は、創造性を高める」という研究結果があるからなんですよ。
各々のデスクの他に、カウンター席やファミレス席、長テーブル席があり、用途に応じて使い分けが可能です。私の場合、集中したいときは静かな場所で、課題解決策を考えるときは少し雑音のある場所で仕事をすると捗りますね。同じオフィス内でも、気分を変えて仕事できるところが気に入っています。
なかでも、小上がりの和室は特に人気がありますね。靴を脱いで横になっているスタッフをよく見かけるので、“回復部屋”と呼んでいます(笑)。
打ち合わせ場所もたくさんあります。普段、社内にいるスタッフ同士であってもオンラインでコミュニケーションをとることが多いので、リアルなコミュニケーションが起こるようなスペースを意図的に多く設けました。
前のオフィスでは業務ごとに席が分かれていたので、コミュニケーションが分断され、他の部署がどんな仕事をしているのか見えない状態でした。それを解消するために、今は部署をシャッフルして席を配置しています。
例えば、エンジニアのとなりにnoteのサポートスタッフが座って、そのとなりに管理部のスタッフが座っている。そうすることで、部署を横断するコミュニケーションが増え、会社全体の一体感も高まりました。
家具は、デザインというよりも色合いを統一することにこだわりました。白や生成りなどの色で揃えています。あと、各所にドライフラワーが置いてあるのですが、実はすべて弊社のCXO兼UI/UXデザイナーの深津貴之がデザインしたものです。
弊社ではクリエイターさんやユーザーさんのためのイベントを頻繁に行っているのですが、以前のオフィスでは外部のスペースを借りていました。ただ、日時と広さが合う場所を探すのがとても大変で‥‥。イベントを開催したいけど開催できない、なんてこともあったんです。社内にイベントスペースがあると、自分達でコントロールができていいですね。
ある程度の広さが欲しかったので、オフィス全体のおよそ半分を割きました。約100名が収容可能です。
真っ白なデザインにしたのは、noteのコンセプトに合わせているのと、「noteに関わる人たちが自ら作り上げていく場所にしたい」という思いを込めたから。真っ白なキャンバスが、大勢の色でカラフルになっていくようなイメージです。
床は、定期的に専門業者さんに依頼して、きれいにしていただいています。正直、運用は楽ではないですが、しっかり手入れをしながら長く使っていきたいですね。
そうなんです。椅子の背もたれの形は4種類あって。これは、弊社が大事にしている「多様性」を表現しています。
今は主に、noteのクリエイターさんとファンがオフラインで交流できるイベントを行っています。ネット上ではできないコミュニケーションというのは、クリエイターさんにとってもファンにとっても嬉しいものです。実際、「ネット越しではなく対面で会いたい」というニーズが多かったので、そういう場をつくることにしました。
イベントでは、すでにご活躍されている、もしくはこれから活躍しそうなクリエイターさんに来ていただいています。最近では、はあちゅうさんのイベントを行いました。
他には、週に3〜4回、一般のユーザーさんを対象にしたnoteの使い方のレクチャーなども開催しています。理想的な文字数や見出しの付け方、プロフィールの書き方といった基本的なことから、「読んでもらえるコンテンツを作るためにはどんなことをしたらいいか」などのアドバイスなどをしています。
そうですね。私たちがこうしてイベントを行い、活動のサポートをしていくことで、ここから活躍するクリエイターさんが誕生していったら嬉しいですね!
オフィス内には、特注で作った大きな棚を置いているのですが、いつか、クリエイターさんの作品や書籍でいっぱいになればいいなと思っています。
“有能で人柄がいい方”と一緒に働きたいです。私たちが考える有能とは、即戦力になり、自律的であること。そして、人柄は一緒に働くうえでもっとも大事ですよね。人柄がよくない人には話しかけにくい。人間関係が損なわれるのは、クリエイティブを落とすことにつながりますから。
今いるスタッフは、性格はバラバラですが、みんな有能で人柄がいいんですよ!自分で言うのもなんですが、本当にいい会社だと思います(笑)。
これが例えば100人規模になっても、同じような人だけを集められるのかはチャレンジですが、このオフィスはスタッフ達の有能さと人柄のよさを支え続ける空間にはなっていると思います。ありがたいことに、このオフィスに移ってから採用の応募が増えているんです。オフィスだけで会社を選ぶ人は少ないでしょうが、何社かで迷ったときの最後のひと押しにはなっていると思いますね。
「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」。これがnoteチームの掲げているミッションです。そして、私たちのやるべきことは、ネット上にクリエイターさんが活躍できる場所をつくること。
そのためにも、ユーザーにとって使い勝手が良く、機能性が高いサービスになるよう、さらなる高みを目指して施策を続けていきます。note内に設置した目安箱には、クリエイターや読者から様々な意見が届くので、その声をしっかりと拾い上げ、アクセスデータも見ながら改善を重ねている最中です。
また、現在は個人のクリエイターに向けたサービスを中心に展開していますが、今後はユーザーを法人にも広げていきたいですね。誰でも簡単に使えるプラットフォームで、直感的にアナリティクスが把握できるような開発を目指しています。
社内では“クリエイターズファースト”という言葉を日常的に使っています。これからもクリエイターさんのことを一番に考え、行動し、クリエイターさんの役に立ち続ける会社でありたいです。
(photo:森田剛史/text:上條真由美)
株式会社ピースオブケイク
会社HP https://www.pieceofcake.co.jp/
移転先 青山セント・シオンビル
所在地 東京都港区北青山3-1-2
移転規模 約64坪→約215坪
移転時期 2018年12月
利用人数 約45名
今回のピースオブケイクさんのオフィス移転には、様々な思いが込められていました。物件を内見される際には、「働きやすい環境」や「社内のメンバー」という言葉が頻繁に挙がるなか、同じくらいに「クリエイター」や「ファン」というワードが飛び交い、オフィスに欠かせない存在となっていたような気がします。実際に完成したオフィスを拝見した時、まさにその思いが体現された空間だと強く感じました。「真っ白なキャンバスが、大勢の色でカラフルになっていく」という吉島さまのお言葉通り、今後もさらに素敵な空間になっていくことを楽しみにしております!
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