HOME > officee magazine > ワークスタイル > 【グッドパッチ】人事の視点から見るオフィスのあり方とは?グッドパッチ裏川さんインタビュー
仕事の効率性だけでなく、社員のモチベーション向上や社員同士の交流活性化にも大きな影響をもたらすオフィス環境。社員の働き方を考える人事担当者にとって、オフィスのあり方は非常に重要な要素です。
では人事の視点からオフィスはどうあるべきなのでしょうか。今回、「人事にとってお客様は社員」と語る株式会社グッドパッチの人事担当・裏川千智さんにお話をお伺いしました。(公開日:2017/01/13)
―― 人事視点で、グッドパッチのオフィスの特徴はなんでしょうか?
最大の特徴は、大きなキッチンカウンターです。キッチンは代表である土屋の強い想いもあって設けられていて。グッドパッチを創業する前、土屋がシリコンバレーで見てきたシェアオフィスにキッチンがあったんです。別の会社のメンバー同士なのに、キッチンで雑談をしていたそうで。
キッチンって、人が集まりやすい場所なんですよね。そのためキッチンを起点にして、コミュニケーションが生まれやすい。実際にグッドパッチでもお昼になるとみんな料理をしたり、キッチンでお弁当を食べたりしてチームを越えてコミュニケーションをとっています。
グッドパッチはこの1年で50人近くメンバーが増えているので、機会がないと話さないメンバーも出てきてしまいます。しかしキッチンがあることによって、何気ないコミュニケーションから交流が生まれて、お互いの顔と名前を覚えられるというのはとても大きな利点だなと。
そしてグッドパッチでは「ピザパッチ」と言って、月に1回ピザを食べる社内イベントを開催しています。最近はピザ以外にも寿司を食べたりもしているのですが(笑)。キッチンを起点としたコミュニケーションがとても多いオフィスですね。
―― 会議室がどれもガラス張りなのは、なにか意図していることがあるのでしょうか?
オープンさと風通しの良さを大切にしていまして、会議室もあえてガラス張りにしています。社員数が増えたいまでも、代表の土屋でさえ全メンバーとのコミュニケーションを大切にしていて。なにか相談事があれば代表の土屋に相談できますし、とても風通しの良い会社だなと思います。
また、いまは社員の1割は海外国籍のメンバーだったりもして、メンバーの多様性を大切にしています。そういった多様性は、オープンなオフィス環境だからこそ相互作用が生まれてくるのかなと。
ちなみにベルリンと台北にもオフィスがありますので、ビデオカメラで常にベルリンオフィスの様子がモニターに映し出されています。オフィスに人が増えてくると「あっ、ベルリンは始業開始なんだな」とかがモニター越しにわかりますし、向こうにもこちら側が映し出されているので、心理的距離を近くに感じることができます。
―― ちなみに見渡す限り、社員の方々のディスプレイがどれもThunderbolt Displayですね。
そうなんです、実は全社員にThunderbolt Displayが支給されています。グッドパッチがUIデザインを事業としていることもあるのですが、人事や広報などクリエイター職でないメンバーにも支給されているので、ちょっと贅沢ですよね(笑)。
グッドパッチではそういった設備にもこだわっていまして、椅子も長時間座っていてもラクな椅子を選んでいたり、「新しいものを生み出す組織だからこそ新しいものに触れるべき」ということで3DプリンターやVRデバイスも置いてあったりします。
端末購入の補助金制度があるので、新しいiPhoneが出たらみんな制度を使って買い替えたりしていますね。わたしはApple Watchを買いました(笑)。
―― なぜそこまでオフィスや設備にこだわるのでしょうか?
いまは世の中で、パラレルキャリアの流れが来ていますよね。そうなると雇用形態もそうですし、労働時間というのも従来通りではなくなってきます。グッドパッチも創業当時から副業をOKにしていたりするのですが、それでもグッドパッチで働きたいと思ってもらえる環境づくりが重要で。
つまり、心理的安全性を担保することが会社は求められるんですね。そのためにはオフィスや設備といったハードな環境を整えることも大切ですし、なにより「グッドパッチのメンバーと一緒に働いているから楽しい」と思える環境かどうかが大切。
グッドパッチ自体はお客様に対してUIデザインを通して新しい体験を提供していますが、人事にとっては「社員がお客様」みたいなものなので、社員に良い労働体験を提供することが仕事です。
特にいま社員が増えてオフィスも5フロアありますが、このオフィスでメンバー同士の交流が増えるようなキッカケをもっとつくり、グッドパッチに所属するメリットを感じてもらえる環境にしていきたいなと思っています。
(書き手:永田 優介)
コンクリートむきだしの空間にコーポレートカラーの青が映える、とても素敵なオフィスでした!お話を伺うなかで印象的だったのが、対面でのコミュニケーションが意識せずとも発生するような、人事制度や空間づくりの工夫がされていること。単なる「職場」という無機質な空間ではなく、一緒に働きたい仲間がいる場所としてオフィスが重要な役割を果たしているのを実感しました。Goodpatchさん、インタビューへのご協力ありがとうございました!
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