オフィスの天井高は何mあればいい?一般的な高さと物件選びのポイントを解説
オフィスを探す際、賃料や立地、面積などと比べると見落とされがちなのが「天井高」です。
同じ面積のオフィスでも、天井の高さによって開放感や圧迫感は大きく変わります。また、内装やレイアウトによっては、募集図面に記載されている天井高よりも実際の室内が低く感じられることもあります。
では、快適なオフィスにはどのくらいの天井高が必要なのでしょうか。
この記事では、オフィスの一般的な天井高や高さによる印象の違い、物件選びの際に確認したいポイントを解説します。(公開日:2026/09/14)
オフィスの「天井高」とは?
オフィスの天井高(てんじょうだか)とは、床面から天井面までの高さを表す不動産用語です。募集図面やオフィス物件サイトなどでは、「天井高:2,600mm」のように記載されるのが一般的です。
なお、OAフロアが設置されているオフィスでは、床がかさ上げされるため、天井高を確認する際には注意が必要です。詳しくは後述します。
オフィスの一般的な天井高はどのくらい?
オフィスの天井高は、2,500〜2,800mm程度がひとつの目安です。ただし、築年数やビルの規模などによっても異なり、比較的新しいオフィスビルや大規模なオフィスビルほど、天井高が高くなる傾向があります。
一般社団法人日本ビルヂング協会連合会の「ビル実態調査(2023年度)」によると、全国のオフィスビルにおける基準階天井高の平均は、建物規模によって約2,560〜2,761mmとなっています。3万㎡未満のビルでは2,600mm前後、3万㎡以上の大規模ビルでは2,700mm前後が平均です。
※出典:一般社団法人日本ビルヂング協会連合会「ビル実態調査(2023年度)の概要」
また、近年では2,700〜2,800mm程度の天井高を確保したオフィスビルや、3,000mm程度の天井高を持つ物件も見られます。
高さ別の目安は以下のとおりです。
ただし、「何mm以上なら快適」という明確な基準があるわけではありません。同じ天井高でも、オフィスの広さや窓の大きさ、梁や柱の位置などによって、実際に感じる開放感は変わります。
そのため、募集図面に記載された天井高だけで判断せず、内見時に実際の空間を確認することが大切です。
天井高によってオフィスはどう変わる?
天井高は、オフィスの見た目だけでなく、空間の感じ方やレイアウトにも影響します。ここでは、天井高によってどのような違いが生まれるのかを見ていきましょう。
▼開放感・圧迫感
天井高による違いとして、まず挙げられるのが空間の開放感です。
一般的に天井が高いほど縦方向に空間が広がるため、同じ床面積でもゆとりや開放感を感じやすくなります。一方、天井が低い場合は、オフィスの広さやレイアウトによっては圧迫感を感じることがあります。
以下の写真は、どちらも約50坪のオフィスです。天井高は上のオフィスが2,400mm、下のオフィスが2,800mmと、400mmの違いがあります。
約50坪/天井高2,400mm
約50坪/天井高2,800mm
窓の大きさや内装などの条件も異なるため単純な比較はできませんが、天井高によって空間の見え方が変わることが分かります。
ただし、開放感は天井高だけで決まるものではありません。窓の大きさや採光、梁・柱の位置、オフィスの広さなども影響するため、物件を選ぶ際は天井高の数値だけでなく、実際の空間を確認することが大切です。
▼内装・レイアウトの自由度
天井高は、オフィスの内装やレイアウトを考える際にも関係します。
天井に十分な高さがあれば、背の高い什器や間仕切りを設置しても圧迫感が出にくく、照明などを含めた内装デザインの選択肢も広がります。
一方で、天井が低いオフィスに背の高い間仕切りや什器を多く配置すると、視線が遮られ、実際の面積以上に狭く感じることがあります。
天井高だけを見るのではなく、どのようなレイアウト・内装にしたいかも踏まえて物件を選ぶことがポイントです。
▼空調・照明への影響
天井高が変われば、室内の空間の容積も変わります。そのため、天井の高いオフィスでは、空調や照明についても空間に合わせた計画が必要になります。
特に天井高のある物件やスケルトン天井を活かしたオフィスでは、空調設備や照明の位置によって快適性や明るさが変わるため、内装計画の際に確認しておきましょう。
天井は高ければ高いほどいい?
ここまでの内容を見ると、「天井は高ければ高いほどよい」と思うかもしれません。しかし、天井が高いオフィスには開放感などのメリットがある一方で、注意したいポイントもあります。
例えば、天井が高くなるほど室内の容積が大きくなるため、空調効率に影響する可能性があります。物件の設備や空間の広さによっては、室内全体を快適な温度に保つために、より多くのエネルギーが必要になることもあります。
また、照明計画にも注意が必要です。天井が高い場合、照明からデスクなどの作業面までの距離も長くなるため、天井高に合わせて照明の配置や明るさを検討する必要があります。
そのため、天井高は「高いほどよい」ではなく、自社が求めるオフィスの雰囲気や使い方に合っているかどうかで判断することが大切です。募集図面に記載された数値だけで判断せず、内見時に空間全体の印象を確認しましょう。
オフィスの天井高を確認するときのポイント
▼募集図面の天井高を確認する
オフィスの天井高は、物件の募集図面などで確認できます。図面上では「天井高」のほか、「CH(Ceiling Height)」と記載されている場合があります。
CHは、床の仕上げ面から天井の仕上げ面までの垂直距離を表す数値です。例えば「CH=2,600」と記載されている場合、床から天井までの高さが2,600mmであることを意味します。
なお、OAフロアが設置されている場合は、床面がかさ上げされるため注意が必要です。詳しくは後述します。
▼梁下の高さも確認する
図面に「天井高2,700mm」と記載されていても、必ずしも室内のすべての場所でその高さが確保されているとは限りません。下の写真のように天井に梁がある場合、梁の下は記載されている天井高よりも低くなることがあります。
特に梁が多い物件では、梁の位置や大きさによって空間の見え方が変わります。
そのため、内見時には天井高の数値だけでなく、梁の位置や梁下の高さもあわせて確認しておきましょう。
▼OAフロアの有無を確認する
OAフロアが設置されている場合は、その分だけ床面が高くなるため、床から天井までの高さが変わります。特に入居後に新たにOAフロアを設置する場合は、設置後にどの程度の天井高になるのか確認しておきましょう。
また、募集図面に記載されている天井高が、OAフロア設置後の床面を基準とした数値かどうかも確認しておくと安心です。
*OAフロアの仕組みや高さ、設置時の注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:OAフロア(フリーアクセス)設置時の注意点は?素材の種類や費用について
▼内見時は数字だけでなく「体感」を確認する
ここまで説明したように、オフィスの開放感や空間の印象は、図面に記載された天井高の数値だけで決まるものではありません。そのため、物件を選ぶ際は、実際に内見して空間を確認することも大切です。
内見時には、例えば以下のようなポイントを確認してみましょう。
・天井の高さがオフィスの広さに対してどのように感じられるか
・梁の位置や梁下の高さ
・窓の大きさや位置、天井とのバランス
・実際に執務スペースとして使用する場所から見た空間の印象
天井高が同じ物件でも、窓や梁、柱、レイアウトなどによって空間の感じ方は異なります。募集図面などのスペックだけで判断せず、実際の空間を見たうえで、自社が求めるオフィスに合っているかを確認しましょう。
天井高だけじゃない!開放感のあるオフィスを選ぶポイント
ここまで天井高について解説してきましたが、オフィスの開放感を左右するのは天井の高さだけではありません。
物件を選ぶ際には、例えば以下のようなポイントにも注目してみましょう。
① 窓の大きさや位置
大きな窓があると視線が外へ抜けやすく、空間に広がりを感じやすくなります。
② 採光
自然光が入りやすいオフィスは、明るく開放的な印象につながります。
③ 柱の位置や数
室内に柱が少ない、または柱が壁際に配置されていると、空間を広く使いやすくなります。
④ 間取りの形状
整形の間取りは空間全体を見渡しやすく、レイアウトもしやすい傾向があります。
⑤ 天井の仕上げ
スケルトン天井など、天井の構造を活かすことで縦方向への広がりを感じやすくなる場合があります。
スケルトン天井や大きな窓を取り入れたオフィスの例
*スケルトン天井の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。 関連記事:スケルトン天井とは?メリット・デメリットを解説
また、入居後のレイアウトも空間の印象を左右します。背の高い什器や間仕切りを配置しすぎず、視線が抜けるレイアウトにすることで、空間を広く感じやすくなります。
このように、天井高がそれほど高くない物件でも、窓や柱、間取り、レイアウトなどの条件によって空間の印象は変わります。天井高の数値だけにとらわれず、空間全体を見ながら自社に合ったオフィスを選びましょう。
まとめ
オフィスの天井高は、2,500〜2,800mm程度がひとつの目安です。ただし、築年数やビルの規模によっても異なり、近年の大型オフィスビルなどでは、より高い天井高を確保している物件もあります。
また、オフィスの開放感は天井高だけで決まるものではありません。梁やOAフロア、窓の大きさ、柱の位置、間取りなど、さまざまな要素によって空間の印象は変わります。
物件を選ぶ際は、募集図面に記載された天井高だけで判断せず、実際に内見して空間全体の印象や、自社の働き方・求めるオフィスに合っているかを確認することが大切です。
officeeでは、さまざまな天井高や特徴を持つオフィス物件をご紹介しています。天井高をはじめ、気になる条件がございましたら、お気軽にご相談ください。











