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「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」というミッションを掲げ、ニュースアプリ「SmartNews」を運営するスマートニュース株式会社さんのオフィスインタビューに行ってきました。(最終更新日:2015/06/30)
スマートニュース株式会社
移転先 いちご神宮前ビル(渋谷区神宮前6-25-16 神宮前第23ビル)
移転元 メイセイビル(渋谷区桜丘町8-9)
移転時期 2015年2月
移転規模 約125坪→約543坪
利用人数 約45名
オフィスエントランスは自動ドア。入退出は顔認証システムで、カードキーを持ち歩いたりかざしたりする必要がありません。
ホテルのロビーにインスパイアされた待合スペース。天井が抜かれていて開放感があり、ダウンライトが植物の緑を鮮やかに照らします。
オフィスにはさまざまな机や椅子が置かれていて、カラーアクセントとなっています。
広々とした固定席スペース。写真奥には、靴を脱いで上がる「フリースタイルゾーン」が広がっています。固定席とフリーアドレスのハイブリッド型のレイアウトで「多様なワークスタイル」を実現し、みなさま思い思いの場所でお仕事をされていました。
それでは、今回のオフィス移転について、代表取締役の鈴木健さんに早速お話を伺っていきたいと思います。
前に入居していた渋谷桜丘のメイセイビルに移転した当時、従業員は8名しかいませんでした。8名で125坪を借りて、契約期間である2年間はいたかったのですが、1年4ヶ月で5倍の40名以上まで増えました。人が増えて手狭になり、次のオフィスを探すことになりました。
125坪から540坪への移転ということで急拡大とも言われるのですが、実は125坪に移転する前がおよそ3坪ほどでしたので、今回の移転はそれほど急拡大とは思っていません(笑)。
夏頃にオフィス探しを始めて、お披露目までおよそ9ヶ月。やはりこういう規模になると、それぐらいの準備期間が必要かと思います。実際は、引っ越しまでおよそ半年のプロジェクトだったのですが、スケジュールはかなりタイトでしたね。
こだわったのは2つ。渋谷という立地と、ワンフロア300坪以上、という条件です。一応、恵比寿や目黒などの他のエリアも見に行きましたが、やはり渋谷が良いという結論になりました。大きな理由として、渋谷の街と、会社のカルチャーとが合っているということがありました。会社のカルチャーは街と一体化しているものだと思っています。フロア面積は六本木やもっと東のエリアに移れば確保できたのですが、渋谷という街を優先しました。そして、運良くこちらの物件を見つけることができました。
渋谷という街には、若く、スタートアップのカルチャーがあり、丸の内などのようにビジネスパーソンばかりが集まっていません。つまり、社員の半分以上を占めるエンジニアが居心地よくいられる文化をもった街だと思います。
街と一体化する、という点では、高層フロアより低層フロアのオフィスの方が良いと考えています。高いフロアだと、街から孤立してしまい、一体化できません。エレベーターを待たなければいけず、気軽に外に出れなかったり、逆に、イベントなどの時に入っていくのも大変です。
ワンフロア300坪以上という条件は、将来的に160人まで増えたとして、同じフロアで働けるように意識して決めたことです。普段話さない人ともすれ違ったり、セクショナリズムに陥らず、オープンなカルチャーを維持するために、フロアが分かれないことが大事なのです。
今回、オフィスに最大240名規模のイベントも開催できるスペースを設けました。スタートアップが集まり、ターミナル駅でもある渋谷からアクセスの良い場所にイベントスペースを作ることで、コミュニティ作りをしていきたいと考えています。
オフィスづくりの基本思想は、「生産性よりも創造性」を喚起するというものです。良質な家具やデザインに囲まれて仕事ができる環境は、プロダクトの品質にも影響するはずです。ゾーニングされない「なめらかなオフィス」によって、多様な情報(ノイズ)が普段から自然と入ってくることでしょう。もちろん、集中ブースや、サンフランシスコやニューヨークの社員とテレカンをするためのPhoneブースなど、生産性をあげるための工夫も怠っていません。
デザインはボタニカルデザイナーの江原理恵さん、施工はヴィスさんにお願いしました。オフィスづくりをするうえで、日々仕事をする人たちのためのオフィス、“中の人”が快適なオフィスにするということを大切にしました。言われたことを全て実現するわけではありませんが、社員へのヒアリングを実施し、削ったり加味したりして形作っていきましたね。実際に、自転車で通勤したいという要望に応えて、オフィスの中に駐輪場も作ったんです。
プロダクトであるニュースアプリと連動するようなスペースの「ニューススタンド」には、良質な雑誌や新聞などの他にお菓子やドリンクが置かれています。自然と全員の足が向かうきっかけを作るために、飲食類はあえて各所に分散させずにオフィスの真ん中に配置しました。そこでは、狙い通りに“雑談”が生まれていますね。また、靴を脱いで上がる「フリースタイルゾーン」は、前のオフィスより広く確保したのですが、30名ほどのカジュアルな発表の場としても活用されています。カンファレンスの中継を流していると見たい人が集まってきたり、始業時間前にストレッチや筋トレをしていたりと、予想していなかった使われ方もしていますね。
そして、6月からは渋谷のカフェdaylight kitchenさんと提携し、フリーランチも開始しました。社員の健康を考え、オーガニック素材を使用した食事を提供しています。
これだけのオフィスを作りあげてくれた社員のみんなや協力会社さんには、本当に感謝しています。
2年半前に「SmartNews」を世に出した時は、まだニュースアプリの人気はなく、自分たちがニュースアプリというジャンルを創ったという自負があります。ただ、そこに甘んじることなく、次から次へとイノベーションを起こしていかないといけないと考えています。
アプリはますます快適に、コンテンツの量も増えて使いやすくなっていると思いますが、挑戦的なイノベーションをこれからも起こしていきたいですね。
毎月数名ずつ仲間が増えていますが、スマートニュースがこれからやろうとしていることに共感をし、かつ、できていないことややれていないことを自分が積極的にやっていくんだという、「無いものを創る」志を持つような人に集まってほしいと思っています。
(スマートニュース株式会社の採用情報はこちら)
ご移転のお手伝いをする中で、スマートニュースさまのオフィスへの“こだわり”を強く感じました。会社のカルチャーを大事にするために、渋谷という街やワンフロア300坪以上という条件にこだわられ、無事にご紹介することができて正直ほっといたしました。
実際にオフィスを訪問し、最大240名規模のセミナースペースやキッチンは、想像を超えるものでした。働きやすい環境を作りたいという鈴木さまの想いが、キッチンやフリースタイルゾーンをはじめ、オフィスの随所にあらわれていて、大変勉強になりました。財務責任者の堅田さまとも細かくやりとりをさせていただき、スマートニュースさまの目指すオフィスを実現することができ、本当に良かったです。
「SmartNews」の愛用者として、これからも世界中の良質な情報を楽しみにしています。地球くんの「今日は何の日?」も楽しく拝見しています。この度はまことにありがとうございました。
顔認証システムに駐輪場、広々とした「靴脱ぎ」エリアなど、オフィスの“常識”をことごとく覆されるインタビューでした。オフィスというものを考えた時に、まず思いつくのは生産性や機能性ですが、更に「創造性」にフォーカスされていること。そして、社内だけでなく街やコミュニティについて目を向けられているという部分に、スマートニュースさまの先進性を感じました。
採用面接は8回以上実施されると伺い大変驚きましたが、そうして優秀な方々がどんどん集まり、事業を展開されていくスマートニュースさまのこれからが楽しみです。スマートニュースのみなさま、取材へのご協力ありがとうございました!
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