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dts Japan株式会社
代表取締役会長 Brian Towne
代表取締役社長 小玉 章文
所在地 新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティ39階
設立 2004年1月
DTSはアメリカのカリフォルニア州に本社のある、マルチチャンネル・オーディオの先駆者。フランス、イタリア、カナダ、日本、香港、中国、台湾などに支社を置き、DTSの技術を使用した家電用AV製品は、世界中で20億台を超える。DTSの技術はカーオーディオ、デジタルメディアプレーヤー、DVD プレーヤー、ゲーム機、ホームシアター、PC、セットトップボックス、スマートフォン、サラウンドミュージック・ソフトウェア、ブルーレイディスクなど再生可能なすべての機器に採用されている。2012年には、音声ポストプロセシング技術で業界をリードするSRSラボズ社を買収したことで、さらなる高音質のオーディオ体験を提供可能となった。
新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティ39階
http://www.dtsjapan.co.jp/company/
京王新線「初台」駅直結、徒歩1分の場所に今回取材でお伺いした、dts Japan様がご入居されている東京オペラシティがあります。新国立競技場やコンサートホールなどの文化施設をはじめ、飲食店など約50店舗の商業施設が併設されています。地上54階のオフィスタワーは副都心エリアのランドマークです。
【参考】東京オペラシティ
1993年公開の「ジュラシックパーク」の映画音声規格に導入されたことから、会社が始まりました。「Digital Theater Systems」がDTSの由来ですが、今は単純に「DTS」としています。文字通り映画から始まったわけですが、映画の感動をお家でも楽しめるように、ホームシアターやDVD、Blu-ray Disc™(ブルーレイディスク)などの音声としてビジネス展開をしています。特にブルーレイディスクについては国内外で大きなシェアを持っています。ただ、いつまでもディスクメインというわけではなく、音楽や映画を持ち運んで楽しむ人が増えたなかで、クラウド型に対応したより高品位のエンターテインメントにも対応していく予定です。
実は何回か変わっているんですよ。映画のメインエンドロールで見たことがあると思いますが、以前は赤いバックに白抜きのロゴでした。そこにエンターテインメントに化学反応を起こすという意味をこめて、メビウスの輪のようなデザインが横に付いたのと、「Digital Entertainment」という表記が入りました。つい2年前にその「Digital Entertainment」という表記を取って今のかたちになりました。表記を取ったのは、何かにしばられるのではなく、音の総合商社になろうという意図があります。コンテンツの会社さんやメーカーさんが、もっと音を良くしたいという問題にぶつかった時に、とりあえずDTSに相談しようと思っていただきたいという思いがこめられています。音の規格だけでなく、スピーカーから出てくる音が耳に届いたときに、いい音だなとか迫力があるなと感じてもらえる技術を持った会社、音のトータルソリューションカンパニーにシフトしています。
マーケティング活動のなかで音の会社だということを皆さんに知ってもらおうということで、マーケティング向けのポスターに使用するロゴには「LISTEN」という表記を入れています。まずは聞いてくださいという意味です。映像だけでなくそこに音が流れると、見えてくるものって変わりますよね。風邪を引いていて匂いが分からないときに美味しいものを食べても美味しいと感じないように、映像も映像だけではなくバックに流れる音が加わることで人に感動を与えたり、映像に迫力が出ます。そこにビジネスチャンスがあると考えています。
10年以上前ですが、場所は東雲で、倉庫というか掘っ立て小屋のようなリエゾンオフィスでした。そこから恵比寿に移って、dts Japan株式会社として本格的な活動を開始しました。SRSラボズ社の買収前は20名弱でしたが、今は22~23名になりましたね。今も少しずつ人数が増えている印象です。数年前まではAV機器メーカー様がお客様でしたが、事業展開をすすめるなかで、今ではパソコンメーカー様や携帯メーカー様もお客様になったので、営業職の人数が増えましたね。マーケティングのポジションも1人だったのが今は2名体制になりました。
移転のきっかけは、SRSラボズ社との合併で人数が増えたことと、恵比寿のオフィスでは営業が3階、マーケなどその他が4階というように2フロアに分かれていたので、コミュニケーションが取りづらかったこともあります。週1回全体でミーティングをしていましたが、日々の細かいコミュニケーションは物理的に難しかったです。
20~30棟ぐらい見たでしょうか。このビルは初台駅直結ということで足回りがいいですね。オペラシティというブランド力があるので、お客様にも来てもらいやすいと思います。あと、なんとなくランドマーク的なビルじゃないとダメだなと決めていました(笑)。
また、今のオフィスに移転するまではデモルームで最新技術の再現ができなかったので、スタジオをつくるために充分な天井高があることもオフィス選びのポイントでした。デモ環境が整ったおかげで、来客もかなり増えました。社員にとってもレストランやその他のインフラが整っていて働きやすい環境だと思います。
レイアウトは、社員間のコミュニケーションを意識しました。ワークスペース内にお昼を食べたり、簡単なミーティングができるソーシャルエリアをつくりました。周りにオペラシティのような高いビルがないので、ここからの景色がとてもいいですね。デスクまわりについては、一般的な外資系のような高いパーテーションではなく同僚の顔が見えるぐらいの高さにしました。そのため話したい相手がいれば、遠くても少し顔をあげれば呼びかけることができます。もっと話をしたいと思えばソーシャルエリアでランチミーティングをしたり、プロジェクターのある会議室に移動したりもできますので、コミュニケーションの方法を選べるようになったと思います。なにより社員同士が話す機会が増えたのが良かったですし、社員からもポジティブな意見が多いです。
オフィス全体の色目だったりコンセプトは、グローバルでDTSブランドをしっかり持とうという活動から、共通ルールみたいなものがあります。ロゴの配色であるオレンジと黄色と白、黒を使って、パッと見てDTSだと分かるようにしています。他の支社でも最近移転したオフィスは同じ色合いで内装をつくっています。
ただ、日本法人らしさをどこかに入れたいというこだわりもありました。外資系企業ですが、日本のメーカー様が我々の技術を採用することで、世界市場に打って出るお手伝いをしていると思っているので、日本人らしさを入れたいと思ったんです。実はミーティングルームのガラス壁のデザインは竹をイメージしていたり、その下には白い玉砂利をしきつめていたりと和テイストになっています。
映画から始まりホームシアターへ展開していますが、音楽だけでなく映画などエンターテインメントを持ち運ぶことが一般的になると考えています。先日ラスベガスで開かれた家電業界の展示会では、「DTS Headphone:X」という商品を発表しました。コンセプトは「Home Theater in your Pocket」。11.1チャンネルの音響環境をヘッドフォンで再現できます。バーチャルサラウンドのヘッドフォンはたくさんありますが、なんとなく音声が広がるものがほとんどです。「DTS Headphone:X」は音の方向、距離をヘッドフォンの中で表現して、きっちり耳に届けることができますので、この技術をモバイルやゲームに使用することで、エンターテインメントのあり方が変わると思います。ホラーアクションゲームだったら、右後ろからゾンビに襲われる臨場感を感じることができますよ。現在各メーカー様からも前向きに検討していただいているところです。音の奥行きまで再現されているので、体験した方はびっくりされますね。ぜひスマートフォンやタブレット、テレビなどでより音を楽しんでいただきたいです。時代に即したエンターテインメントを提供していくこと、それがここ5年ぐらいの計画です。
いいオフィスを紹介してもらいました!社員やお客様からも好評なので、とても感謝しています。引き続きよろしくお願いします。
今回お伺いしたオフィスは、とにかく眺望の良さに驚きました。ソーシャルスペース側の大きな窓からは都心が一望できますし、天気の良い日には富士山も見えるそうです。明るい社内に、ビビッドなオレンジと黄色の内装が映えていて素敵でした。代表取締役の小玉様、広報を担当されている伊藤様には、貴重なお話をたくさんお伺いさせていただきました。普段なにげなく音楽や映画を楽しんでいましたが、音の持つ重要性や可能性を知ることができました。
まだ発売時期は未定とのことでしたが、「Headphone:X」でぜひ映画を楽しんでみたいです!!今回はお忙しいなかお時間をいただきまして、ありがとうございました。
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