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東京に集まるのが正解とは限らない。サイボウズが愛媛・松山オフィスで目指すチームワークの新しいカタチ

(photo:熊博之/text:澤木香織/edit:梁原立寛)

オフィスはできるだけ一箇所に集中させた方が良い。そう思っていませんか?

「仲間と同じ場所で働ける方が業務効率があがるから。」

「チームで働くには対面でのコミュニケーションが何より大切だから。」

まさにその通り。他にも様々な理由が挙げられると思います。

でも、それって実は離れていても十分実現できることかもしれません‥‥。

今回私たちが訪れたのは、愛媛県松山市。ここは、グループウェア開発の第一線を走るサイボウズ株式会社がオフィスを構える場所です。

「チームワークあふれる社会を創る」ことを理念として掲げる同社。「100人100通り」をテーマとした独自の働き方改革も、大きな話題を呼んでいます。

東京に本社を置きながら、なぜ松山という離れた地にオフィスを構えることになったのか。そして、物理的距離を乗り越えたチームワークを実現するため、一体どのような取り組みを行っているのか。松山オフィス勤務10年目の、カスタマーリレーション部・久保正明さんをお訪ねしました。(最終更新日:2017/09/26)

「きっかけは採用の難しさ」年月を経て再び帰ってきた創業の地

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── 1997年に松山で創業されてから、一度この地を離れ、2008年に再度オフィスを設立されていらっしゃいますね。どういった経緯があったのでしょうか?

松山でサイボウズを立ち上げた当時、社員はたったの3名でした。人を採用しようにも、地方ではまったく応募がなくて。仕方なく、採用力の強い大阪・東京へと移転することになったんです。

ところが、2006~2007年あたりから、逆に東京での採用が難しくなってきて。いわゆる「人材の流動化」の影響ですね。しかも、すぐに人が辞めてしまう。ひどい時は離職率が約28%という状況でした。そこで、できるだけ長く働いてくれる人を採用するため、地方拠点という選択肢を視野に入れるようになったんです。

候補地は何ヶ所かあったのですが、やはり創業の地に戻ろう、ということで選ばれたのが松山。当時の松山市長、現在の愛媛県知事である中村時広さんにも、「ぜひ来てくれ」と背中を押していただき、オフィス開設を決断しました。

松山で生まれ、都心で育ち、また再び故郷の松山に戻ってくる。そんな成長と移転の過程を、鮭の母川回帰になぞらえて、社長の青野は当時「しゃけプロジェクト」なんて呼んだりしていましたね。

現在松山オフィスには、製品開発部門とサポートセンターの機能を置いています。2008年のオフィス開設以降、正社員や派遣スタッフなど様々なメンバーが集まり、順調に人数を増やしてきました。

── 2017年の4月にはオフィスを移転されましたが、きっかけは何だったのでしょうか?

移転に至った1番の理由は、人が増えてきたことですね。松山オフィスの移転は、厳密に言うと今回が3度目なんです。最初は空港の近くにあるBizPortというインキュベーション施設からスタートし、翌年同じ施設内でもう少し広いところに移転。そして、2012年の7月には三番町というところに移っています。

そのオフィスも手狭になり、物件を探していたのですが、なかなか良い候補が見つからず。「開発とサポートとで、別々の場所で借りようか」という話もあったんです。そんな中、偶然こちらの物件が見つかり、全員一緒に移転することができました。部署同士で連携して行う業務も多いので、同じオフィスに入ることができて非常に良かったですね。

地域への愛着、人と人のつながりを大切にするオフィスづくり

── 新オフィスのコンセプトを教えてください。

ひとことで言えば、「OMOTENASHI base for Teamwork」です。「おもてなし」というのは、松山市が2013年に行った「おもてなし日本一のまち」宣言に由来しています。

松山オフィスが移転する少し前に、東京本社や大阪、ベトナムもオフィスを移転しまして。人が集まる場所「hub」という大きなコンセプトは各拠点で共通しています。そこに、松山の特徴である「おもてなし」を組み込んでいきました。

他にも、新オフィスのコンセプトにはいくつかのキーワードがあります。他の開発拠点やサポート拠点と繋がる「connect」、チームに適した環境にいつでも変化できる「changeable」、ハイレベルなセキュリティ管理を実現しお客さまの信頼を高める「trust&secure」、そして五感で感じることで、より一体感やリアル感を感じられる「Sense5+1」というように、様々な要素が込められています。

── こうしたコンセプトはどのように決めていったんですか?

サイボウズで行っている「仕事Bar」という制度がありまして。缶ビールでも飲みながら、仕事のことをざっくばらんに話そうよ、というラフなミーティングを行っているんです。

そこで「新しいオフィスをどんな場にしたい?」とみんなに意見を募ってみたところ、色んな声があがってきまして。コミュニケーションが取りやすい環境にしたい、松山のランドマークになるようなオフィスにしたい、街との一体感が感じられるようにしたい、など沢山のヒントが生まれたんです。

その場にいた人事・総務担当がこれらの意見を集約して、経営者層にあげて、といった流れでコンセプトが決まっていきました。

── 松山オフィスにおける内装や設備の特徴を教えてください。

一番の特徴は、受付がある3階の大半をイベントスペースとして開放したことです。社内外関わらずより多くの方にご利用いただけるよう設計しました。

また、遠隔地との連携がしやすいよう、大型モニタを完備したみかんスタジオを設置。通常のテレビ会議室としての活用のほか、リモートでお客様のご相談にのれるよう準備を進めています。

会議室にも、「しまなみ」「道後」「石鎚」など愛媛の地名をつけて、愛着が湧きやすくなるよう工夫しました。内装も、それぞれの地名にあったデザインを意識しています。

テレビ会議など様々な用途で利用できる「みかんスタジオ」

壁に愛媛の名所・石鎚山の絵が描かれた会議室

── 地域に開かれたオフィスという点で、意識的に取り組んでいることはありますか?

移転前は、今ほど開かれたオフィスではなかったんです。外部から来るのは、取引先の方や業者の方ぐらいでした。そこで今回の移転を機に、新オフィスは色々な人が交流する場にしよう、と意識的に施策を行いました。

具体的な例としては、サイボウズ主催のイベントを月に数回開催しています。ワークスタイルや、地方創生など、テーマは実に様々です。また、サイボウズという会社を知ってもらうために、学生の親御さん向けに料理教室やヨガ教室を開くこともあります。4月に移転してきて以降、のべ900名以上の方に来ていただきました。

── サイボウズ松山オフィスの存在が、地元の方々にも浸透してきているんですね。

そうですね、徐々に認知度は上がっていると思います。

移転したばかりの頃、社長の青野から「大阪で移転した時みたいに、松山はプロモーションしないの?」と言われたことがあって。それをきっかけに、色々と奔走しました。

ローカルでテレビCMを流したり、アーケード街にポスターを貼ったり。今、市内でラッピングバスも走っています。

プロモーションについては、特に採用の面で効果を感じていますね。街頭アンケートを実施したところ、学生のサイボウズという会社の認知度が16%から45%にまで上がったんです。中途採用の説明会でも、応募者が10倍以上に増えまして。

また、一般の企業さまがオフィスの参考として見学にいらっしゃったりもします。

拠点間の連携を強化しながら、地元ならではの働き方を

── 松山オフィスで勤務されている方は、どんなバックグラウンドをお持ちなのでしょうか?

就職のため一度都心に出た方が、サイボウズへの転職を機に地元に戻ってくる、いわゆるUターンのケースは非常に多いです。四国各県や広島などの近隣エリア出身で、松山オフィスに通っているメンバーがほとんどですね。

中には、東京に住んでいながら松山開発部に所属している人もいるんですよ。開発の内容は松山オフィスでやってることと同じなので、マネジメントは松山のメンバーが担っていて。通常はテレビ会議やグループウェアを駆使してコミュニケーションをとり、必要に応じて出張などしながら業務を行っています。

── 松山だからこそ働きやすい、という面も多いのでしょうか?

そうですね。中途採用の場面でも、地元で子育てをしたい、という声はよく耳にします。

たとえば都心では待機児童の問題が深刻化していますが、松山ではそれほどではありません。また、松山オフィスでは移転後から子連れ出勤が可能になったのですが、車でお子さんと一緒に来ることもできるので、通勤時のストレスもかなり軽減されます。

あと、仕事が終わってから釣りに行ったりするメンバーもいますよ。自然豊かな環境も、住みやすさ・働きやすさの大きなポイントだと思いますね。

── 逆に、松山で働くうえで大変だと感じることはありますか?

2008年のオフィス開設当初、開発部のメンバーが言っていたのは、情報が不足しているということ。勉強会やセミナーも、東京に比べると圧倒的に少なかったんです。ですが、最近では松山にもIT関係の技術者が結構いるので、そういった集まりも頻繁に開かれるようになりましたね。

サイボウズではグループウェアを使ったコミュニケーションが活発なので、各拠点とのコミュニケーションについても、特に不便さを感じることはありません。

強いて言うならば、サイボウズのゆるキャラ、ボウズマン を松山から東京に発送した時に、ちょっと時間がかかってしまったぐらいですかね(笑)。

── 拠点が分散しているなかで、全社でのビジョン共有やチームワークの醸出のために、どう取り組まれていますか?

現在サイボウズには全社で約640名の従業員がいるのですが、月に1度、全拠点をテレビ会議でつなぎ、社長や各拠点のメンバーが全社に向けてメッセージ伝えるイベントを行っています。こうした取り組みは、拠点間の情報共有はもちろんのこと、全社の意識統一という面でも重要な役割を果たしていると思います。

また、弊社が社外向けにコーポレートブランディングとして情報発信していることが、鏡のように社員に影響を与えることが多々あって。例えば、「100人100通りの働き方」などですね。これは主に採用など外向けのメッセージではありますが、それと同時に既存社員に対しても強力なインパクトを与え、会社の方向性を改めて認識するものだと思うんです。ある意味、社員に対してのプロモーションにもなっていると思いますね。

拠点は分散していても、一人ひとりの意識やグループウェアの活用次第で、全社が同じ方向を目指して働いていける。これからも、サイボウズらしいチームワークのかたちを築いていきたいです。

── 貴重なお話、ありがとうございました!

参考

サイボウズ松山オフィス – 公式ページ

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