HOME > officee magazine > オフィスインタビュー > 100坪〜300坪 > 【クリーマ】100点以上のクリエイター作品が散りばめられたオフィス。サービスの世界観にも通ずる「手づくり感」や「温かみ」を表現
「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアな世界をつくろう」というミッションを掲げ、日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス『Creema』を開発・運営する、株式会社クリーマ。同社は2019年5月、外苑前駅のすぐ近くにオフィスを移転しました。
オフィスのいたるところに散りばめられていたのは、おしゃれな絵画や雑貨の数々。なんと、これらはすべてCreemaに登録しているクリエイターさんの作品なのだとか。
新オフィスへの移転の経緯や、内装に込めた想い・こだわりについて、取締役の大橋優輝さん、イベントグループの針生未希さん(写真中央)、デザイナーの佐野由貴さん(写真左)、MD・編集グループの知見絵里さん(写真右)に伺いました。(公開日:2019/08/28)
大橋優輝さん
大橋:一番の理由は、20名だった社員が3倍以上に増えて手狭になったことです。また、5年前に移転した前の事務所は、2フロアに分かれていたため誰が何をしているかがわかりづらいという課題があったんです。コミュニケーションを円滑に取れるような環境にしたいと思い、移転を決めました。
大橋:まずは、1フロアのオフィスであること。あとはエリアですね。外苑前〜表参道エリア限定で探していました。理由としては、この街の人たちの感性がCreemaのユーザーやクリエイターさんの感性に近いことが挙げられます。クリーマの社員が街に漂うカルチャーや空気感に触れ、行き交う人々からトレンドを感じ取ることで、サービスづくりに活かせるのではないかと思い、創業当初からずっとこのエリアにこだわっています。
ただ、いざ移転しようとなると、なかなか空室が見つからなくて‥‥。物件探しから移転までに1年近くかかりました。エリアは以前とあまり変わりませんが、広くてきれいなオフィスを用意できたので、良かったですね。社員からの評判も上々です。
大橋:開放感を感じられることや、ナチュラルで清潔感のある、誰もが働きやすい空間であることを内装のコンセプトにしました。壁などの造作は47内装さんにお願いして、机やイスなどの什器を自分たちで購入したりしています。
1フロアのオフィスになったため、誰が何をしているか一目でわかるオープンな空間を実現できました。また、全体的な配色としては、アイボリーやナチュラルブラウンなどの落ち着きのある色を使っています。
そのほか、内装の装飾など細かい部分は、社員みんなでつくりあげていきました。中心となって動いていたのが、イベントグループの針生、デザイナーの佐野、インテリアコーディネーターの資格も持つMD・編集グループの知見の3名です。
針生未希さん(写真左)/佐野由貴さん(写真中央)/知見絵里さん(写真右)
針生:はい。Creemaはクリエイターさんの作品あってこそのサービス。だから、Creemaで活躍するクリエイターさんの作品をオフィスに飾ることにしたんです。Creemaの世界観にも通ずる「手づくり感」や「温かみ」を表現したいと考え、小物から家具まで100点以上の作品を飾らせてもらっています。
知見:とはいえ、あくまで我々社員が働く場所なので、目立ちすぎずオフィス空間に馴染むものを置くように意識しました。クリエイターさんに「作品をオフィスに飾らせてください」とお声がけした時、驚きながらも非常に喜んでいただけたのが嬉しかったですね!
佐野:私たちは普段、パソコンやスマホなどのデジタル機器で作業することが多いので、ふと顔をあげた時に、手づくりならではの温かみのある作品が目に入ってきたら癒されるだろうなって。それに、見ているだけでワクワクするような作品もたくさんあるので、アイデアを考える時のヒントにもなっています。
知見:あと、オフィスの真ん中にある柱を木に見立てて、天井に葉っぱを貼りました。ここはオフィスづくりの中で唯一、全社員が参加した部分です。緑色のシールを切って貼って、すべて手作業で行いました。みんなで和気あいあいとできて楽しかったですね!
針生:柱の中央部分、一番目立つ場所にある鹿のオブジェは、オフィス移転の記念に布立体作家のFabric trophyさんにつくっていただいたもの。よく見るとツノが”Creema”になっていて、ハンドメイドならではの遊び心あるデザインとその技術にとても感動しました。
知見:「あの作品すごくいいね」「このクリエイターさんの名前教えて」と、会話のきっかけがたくさん生まれました。全体的に、社員同士の会話が増えた印象です。
佐野:会話が増えたのは、1フロアになったことが大きいですね。みんなの行動が見えるようになったので、「おもしろそうな話をしているからあそこの会話に混ざろう」など、積極的にコミュニケーションを取っている姿をよく目にします。
佐野:ランチ、ミーティング、気分転換、いつもと違う環境で仕事をしたい時など、各自が思い思いに、自由に使っています。
知見:フリースペースにある本棚には社員のおすすめの本が置いてあります。ジャンルは漫画、料理本、写真集などさまざま。本の持ち主がわかるようになっているので、みんなの興味関心がわかっておもしろいんですよ。そこから会話が生まれることも多いです。
大橋:人数が増えたからといって社員同士の心の距離が開かないようにと、コミュニケーション活性化のための施策を考え、実施しています。
施策の1つめが、シャッフルランチです。毎月、チームの異なるメンバーをランダムに組み合わせた3〜4名で一緒にランチに行っています。お互いのことを知れるだけでなく、気軽に声をかけあえるようになり、業務がスムーズに進むようになったと感じています。
もう1つが、クリエイターさんを招いた社員向けのワークショップです。例えば、苔のテラリウムをつくったり、革のキーケースをつくったり。これまでに8回開催され、毎回参加者は30名ほど。社員からもクリエイターさんからもとても好評な企画です。
こちらは新オフィスで風鈴ワークショップを開催した時の様子
みなさん思い思いの絵柄を書いて楽しまれたそうです!
大橋:ほかにも、毎月事業にもっとも貢献したMVPと、社員の投票によるMVA(A=ありがとう)を表彰しています。MVAは社員からの投票数やエピソードの内容を見て選出しているのですが、受賞理由も人それぞれで、毎回新鮮ですよ。仕事というのは、周囲の助けがあって成り立つもの。常に感謝の気持ちを忘れないようにと続けています。
大橋:開放感の高いオフィスであればあるほど、入社後のギャップが生じにくいのではないかと思っています。当社は、オフィスに入ってすぐに執務スペースが見えるようになっているので、実際に働き始める前から、どんなふうに社員が働いているか、雰囲気をつかむことができるんです。「うちの会社はこうです」というのを、包み隠さず見せているんですよね。
大橋:アマチュアのクリエイターが作品を販売できるサービスが多いなかで、Creemaはプロやセミプロが多いのが特徴です。だからこそ作品のクオリティが非常に高く、それに見合った価格設定がされています。
また、オンラインのプラットフォームだけでなく、クリエイターと買い手の方が対面で関われるようなイベントの開催や直営店舗の展開など、オフラインでの交流場所があることも強みですね。クリエイターさんがご自身の作品をより広く世の中に届けられるような機会をつくっているのは、当社の重要なサービスのひとつだと考えています。
大橋:「愛ある事業で、人を、世の中を元気にしたい」というのが我々の想いです。今はクリエイターさんに向けて作品を販売するための場所を提供していますが、今後はより幅の広い総合的なサポートをしていけたらと考えています。クリエイターさんの活躍を支えながら、私たちも一緒に成長していきたいですね。
(photo:森田剛史/text:上條真由美)
株式会社クリーマ
会社HP https://www.creema.co.jp/
入居物件 KRT青山ビル
所在地 東京都港区北青山2-12-5
移転規模 約140坪
移転時期 2019年5月
利用人数 約70名
内装担当:増田
前回のご移転に引き続き、47内装でオフィス空間づくり(エントランスや会議室の壁などの造作)を手がけさせていただきました。ベースとしてはシンプルな内装デザインになっていますが、クリエイターさんの作品を散りばめることでクリーマさんならではのカラーが生まれ、とても素敵な空間に仕上がっていました。大型の資金調達もされたとのことで、今回の移転が「フェアで大規模な新しい経済圏をつくる」というテーマ実現の大きな足がかりになれば幸いです。この度は、誠にありがとうございました!
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