HOME > officee magazine > ワークスタイル > 【BearTail】どれだけ丁寧にやっても評価されない業務は必要なのか?『Dr.経費精算』BearTail代表・黒崎氏インタビュー
「無駄な時間を省き、豊かな時間を作る。北極星のように社会の道標となろう。」
そんなビジョンを掲げるのは、株式会社BearTail。家計簿サービス『Dr.Wallet』に加え、経費精算サービス『Dr.経費精算』をリリースした同社がいま、日本企業の常識を変えようとしています。
今回はBearTailの代表取締役を務める黒崎賢一氏にインタビュー。企業が成長するために社員がやらなければいけない本当の仕事について、お話を伺いました。(公開日:2017/01/31)
以前ライターをやってまして、何万人という方々が生活のなかの1分、2分という時間を使って自分の記事を読んでいただいているということがスゴイことだなと実感しまして。世の中に与える影響って、消費してもらえた時間がどれくらいあるかどうかなのでは、と思ったのが原体験としてあったんですね。
一方で、意味のない時間というのもたくさんあるじゃないですか。特に個性も何も出ない仕事って無駄だなと思ったんです。そこで「無駄な時間を省き、豊かな時間を作る」というのをビジョンに盛り込みました。
そうですね、いろいろな企業の方とお話していても、「経費精算が面倒くさい」という声が非常に多いんです。面倒くさいのに、経費精算という業務はどれだけ丁寧にやっても評価されず、企業の事業成長につながらない業務じゃないですか。
経費精算は企業として絶対必要なことなので、社会人は必ずやらなければいけないことなんです。そして実際30分とか1時間で終わる業務なんですけど、「月末だ、経費精算やらなきゃ」というストレスが頭の片隅にあると、嫌ですよね。
しかも1本電話することで売上が変わってくるような業種の方々にとっては、その何も生み出さない経費精算の時間より、電話をかける時間の方が企業としても意味がありますよね。まさにビジョンに掲げている「無駄な時間を省き、豊かな時間を作る」ためには、経費精算をラクにするサービスが必要だなと。
はい、『Dr.経費精算』は5名規模の企業様から数千名規模の企業様にもご利用いただいているのですが、仮にひとりの社員が月に1時間を経費精算に使っていたとしても、1000人いれば1000時間。その1000時間は企業としては売上を上げるための時間にすべきはずです。
『Dr.経費精算』は領収書をただスマホで撮影するだけで終わりますので、経費精算のストレスからも開放されますし、無駄な時間というのも削減できます。
まず、誰がやっても変わらない単純業務はアウトソースすべきだと考えています。人によって結果が変わってくる知的生産業務にフォーカスすべきだなと。 特に、正社員というのは「正社員にしかできない仕事」というのがあるんです。それは、会社の事業成長を考えること。ただ目の前のレンガを積む業務ではなく、事業全体を創る意識を持つことです。もっと言えば、チームのために仕事をする人が正社員のあるべき姿だと思うんですね。
そのため、BearTailでは誰がやっても変わらない業務についてはアウトソースすることを社員に許していて。自分の業務を分解して、アシスタントに委託することを推奨しています。たとえば名刺から営業管理システムへの顧客データとして登録する作業や、提案資料作り。資料作りって結構時間がかかるじゃないですか。そこでテンプレートさえ作ってしまえば、細かい修正とか表紙の宛名を変えるといった作業はアウトソースしていますね。他にも物品購買、在庫管理や在庫の顧客先への郵送なども本社以外の場所から行っています。
筑波大学のメンバーが通いやすかった、というのが一番の理由ですね(笑)。オフィスって人が集まる場所なので、関係者が集まりやすい場所であるというのは重要だなと思っています。
僕たちはまだ成長フェーズということもあり、オフィスに集まることを大切にしていて。テキストだとやはり伝えきれない部分が大きいですからね。
いまはもう、「スマホでメールはできません」という方ってほぼいませんよね。高齢者の方も結構な方々がスマホを使っています。PCは持ってないけど、スマホはみんな持ってるじゃないですか。
『Dr.経費精算』は、スマホが使えればどなたでも利用できるサービス。エクセルを使うよりも簡単なんです。そのためIT企業だけではなく、いろいろな業種の企業に利用いただきたいと思っています。そして日本の経費精算と言えば『Dr.経費精算』となるようにしていきたいですね。
(書き手:永田 優介)
時間は有限のリソース。その事実を知り尽くしてらっしゃるからこそ、「豊かな時間を作る」というビジョンを掲げられているんだと、取材を通して強く感じました。経費精算をはじめとして、「自力でやらなければいけない」という思い込みを外し、ツールやサービスを活用すべき業務が他にもきっとあるんだろうなと、考えるきっかけをいただけました。今後、どのようなサービスを展開されるのかも非常に楽しみです。黒崎さま、取材へのご協力ありがとうございました!
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